月別アーカイブ: 2014年5月

興福寺 300年ぶりに再建中の中金堂上棟式

興福寺 300年ぶりに再建中の中金堂上棟式

 世界遺産に登録されている興福寺(奈良市)で5月24日、約300年ぶりに再建中の中金堂の上棟式が行われた。信徒総代や宗教関係者ら約650人が完成に向けて工事の節目を祝った。2018年に落慶法要の予定。中金堂は710年の造営以来、戦火や落雷などで7回焼失。1717年に焼けた後は小規模な仮堂でしのいできたが、文献や絵画、発掘調査などを基に、創建当時の構造をほぼ忠実に復元する。

明治9年撮影の最古の箸墓古墳の写真保存

明治9年撮影の最古の箸墓古墳の写真保存

 宮内庁書陵部によると、卑弥呼の墓説がある奈良県桜井市の箸墓古墳(3世紀中ごろ~後半)など同県の天皇陵や皇族墓計44カ所を1876年(明治9年)に撮影した写真と原板が宮内庁に保存されていることが5月18日、分かった。日本で最古の古墳写真という。明治政府が奈良県に依頼し、官民合同の奈良博覧会社が撮影した。目的は不明。写真は計59枚あり、「大和御陵写真帖」と題するアルバムにまとめられていた。

   最古の大型前方後円墳とされる箸墓古墳は、特異な4段構造の墳丘や後円部頂上に築かれた巨大な円壇(直径45㍍、高さ5㍍)が写っていた。箸墓古墳は明治20年代に植樹されて樹木が密集しているが、撮影当時は木が少なく、墳丘本来の姿を鮮明に捉えた唯一の写真。謎の多い大王墓の構造を知る資料になるとみられる。退色が進んだため、書陵部が2011年度に原板のガラス湿板をデジタル化、画像を復元した。早ければ2015年にも宮内公文書館で一般に公開する。

 

「宝永」級地震は7000年で16回発生していた

「宝永」級地震は7000年で16回発生していた

 高知大の岡村真特任教授のチームは5月26日、東海、東南海、南海地震の3連動で起きたとされる宝永地震(1707年、推定マグニチュード8.6)に匹敵する巨大地震が、過去7000年の間に少なくとも16回起きていたことを示す津波堆積物を高知県土佐市の池で確認したと発表した。

 岡村氏らは南海トラフ付近での巨大地震や津波の発生間隔を研究するため、2006年から土佐市の蟹ヶ池で地層を調査し、2013年1月には過去六千数百年で少なくとも15回の巨大地震による津波痕跡を確認したと発表。その後も調査を続け、7000年前の地層に当たる池底約8.5㍍の深さまで到達。6500年前ごろにも津波を伴う地震があったことが分かった。

約55㌔の「弘法大師の道」復活 高野山開山1200年

約55㌔の「弘法大師の道」復活 高野山開山1200年

 奈良県と吉野山・金峯山寺、高野山・金剛峰寺などが、青年時代の空海が両山の間を歩いたとされる道のりの調査を終え、「弘法大師の道」として復活させた。ルートは約55㌔で、ほとんどが険しい登山道。弟子がまとめた詩文集などから当時の地理を踏まえてルートを推定した。関係機関でつくる実行委員会が5月28日から開山修業として実際に歩くという。2015年は空海が高野山を開いて1200年、大きな節目の年を迎える。    

鳥獣戯画全巻 33年ぶり今秋展示公開 修理完了

鳥獣戯画全巻 33年ぶり今秋展示公開 修理完了

 京都国立博物館は、京都市の高山寺に伝わる国宝絵巻「鳥獣人物戯画」(甲乙丙丁の4巻)の修理完成を記念し、5月27日までに修理過程の成果を紹介する展覧会「国宝 鳥獣戯画と高山寺」を今秋開くと発表した。同博物館が4巻を同時に展示するのは、1981年以来、33年ぶり。同展の会期は10月7日から11月24日まで。

 今回の修理の過程で、鎌倉時代の作とされる丙巻が全4巻の中で唯一、人物画と動物画が並んでいた謎が解明。もとは1枚だった和紙の表と裏に描かれていたものを剥がし、つなぎ合わせて一つの絵巻物に仕立てたことなどが判明していた。

日本人妻54人が旧交温める「ひまわり会」第26回総会

日本人妻54人が旧交温める「ひまわり会」第26回総会

 インドネシア人男性と結婚した日本人女性が集う「ひまわり会」は5月24日、南ジャカルタのバピンド・プラザ27階の水峰で第26回総会を開いた。今回は子供を含め各地から54人が参加し、久しぶりの再会を喜び、会場では旧交を温める姿が数多くみられた。

 ひまわり会は、1960年代の賠償留学生制度で日本に留学したインドネシア人男性と結婚した日本の女性たちを中心に1997年設立。20~80歳の会員が集まり、交流を深める。また、インドネシア人との結婚や生活に関する課題や生活情報などを盛り込んだ会報を毎月発行。累計発行回数は200回を超えている。じゃかるた新聞が報じた。

日・イ友好の「ENNICHISAI」に21万人が来場

日・イ友好の「ENNICHISAI」に21万人が来場

 今回で5回目を数えた、インドネシア・ジャカルタの「リトル東京ブロックM  ENNICHISAI (縁日祭)2014」が5月24、25の両日開催された。今年のテーマは日本、インドネシアの友好と協調が前進するようにとの願いを込めた「飛翔It‘s time to jump」。

    メインステージであいさつした鹿取克章駐インドネシア日本大使は「毎年少しずつスケールの大きいイベントになっている。今後(インドネシア)国内からも、日本からも多くの人が来るようになってほしい」と期待を込めた。今回は13年を上回る約21万人(延べ人数、主催者調べ)が来場した。じゃかるた新聞が報じた。

  今回はメインステージでは大江戸太鼓や日本舞踊、阿波踊り、沖縄エイサーなど伝統的な催しを、第2ステージではコスプレ大会やアーティストによるミニライブなどポップカルチャーを中心としたイベントが行われた。会場内では神輿(みこし)や山車(だし)が繰り出し“ワッショイ”“ワッショイ”の威勢のいい掛け声が響き渡った。その間をアニメの主人公に扮したコスプレーヤーが往き来する。日本国内では同じ場所では、ちょっと見られない不思議な光景が出現した。

 今回、とりわけ注目されたのがインドネシアでも大人気のコスプレイベント。25日、第2ステージの夜のメインイベントとして開催された「インドネシアコスプレグランプリ(ICGP)」は国内コスプレーヤーにとって重大な大会だ。優勝すれば8月に名古屋で開催される世界大会「世界コスプレサミット」出場が決まる。それだけに、様々に工夫を凝らしたコスプレーヤーの意気込みが感じられた。また、同世界大会に向け、日本企業が観光客誘致に動き出していた。日本の国土交通省中部運輸局と中部国際空港が合同で今年初めて出展したのが目を引いた。

 

1カ月水を与えなくても育つ“干ばつに強いイネ”を開発

農業生物資源研究所 主任研究員 宇賀優作(39歳)
 加速する地球温暖化で、世界各地に思いもかけない形で起こる様々な天災。その結果、食糧難で飢餓の苦しみに追い詰められる国々が、まだまだ少なくありません。そんな食糧難から世界の子供たちを救うべく、1カ月間、水を与えなくても育つ“干ばつに強いイネ”の開発に取り組み成功したのが宇賀優作さんです。快挙と称賛する一方、夢のような、「うそ」と疑いたくなるような新品種の開発です。         
 人口増加や気候変動などによって食糧不足が懸念される中、いま世界各国の多くの学者が挙(こぞ)って研究を進めているのが、“干ばつに強いイネ”をつくることです。この熾烈(しれつ)な開発競争の中、いち早く極めて有益な解答を出したのが宇賀さんです。宇賀さんは世界で初めて“干ばつに強いイネの遺伝子”を発見。「ゲノム=遺伝情報」を分析し、新しいコメをつくる「イネゲノム育種」による品種改良で、なんと“1カ月、水を与えなくても育つイネ”の開発に成功したのです。
宇賀さんの快挙はTBS系で4/27放送の「夢の扉」で紹介されています。

1カ月水を与えなくても育つ“干ばつに強いイネ”を開発

農業生物資源研究所 主任研究員 宇賀優作(39歳)
 加速する地球温暖化で、世界各地に思いもかけない形で起こる様々な天災。その結果、食糧難で飢餓の苦しみに追い詰められる国々が、まだまだ少なくありません。そんな食糧難から世界の子供たちを救うべく、1カ月間、水を与えなくても育つ“干ばつに強いイネ”の開発に取り組み成功したのが宇賀優作さんです。快挙と称賛する一方、夢のような、「うそ」と疑いたくなるような新品種の開発です。         
 人口増加や気候変動などによって食糧不足が懸念される中、いま世界各国の多くの学者が挙(こぞ)って研究を進めているのが、“干ばつに強いイネ”をつくることです。この熾烈(しれつ)な開発競争の中、いち早く極めて有益な解答を出したのが宇賀さんです。宇賀さんは世界で初めて“干ばつに強いイネの遺伝子”を発見。「ゲノム=遺伝情報」を分析し、新しいコメをつくる「イネゲノム育種」による品種改良で、なんと“1カ月、水を与えなくても育つイネ”の開発に成功したのです。
宇賀さんの快挙はTBS系で4/27放送の「夢の扉」で紹介されています。

日・台訪問者数14年は400万人に 観光サミット

日・台訪問者数14年は400万人に 観光サミット

 日本・台湾間の観光交流の促進を話し合う「日台観光サミット」が5月23日、台湾・屏東県で開催された。台湾の観光局を管轄する交通部の陳建宇次長は、今年の日台相互の訪問者数が、これまでの予測より2年早く計400万人に達するとの見通しを明らかにした。工商時報が報じた。

 台湾観光局の統計によると、2013年に日本を訪れた台湾人は前年比50.4%増の234万6007人。一方、日本から台湾への渡航者数は前年比微減の142万1550人だった。今年台湾を訪れる日本人は150万~160万人と予測している。日台観光サミットは08年から毎年、交互に両国で開催されている。