国宝・金地螺鈿毛抜形太刀 異例の高純度の金を使用

国宝・金地螺鈿毛抜形太刀 異例の高純度の金を使用

春日大社(奈良市)は、平安時代の傑作として国宝に指定され春日大社に伝わる国宝の「金地螺鈿毛抜形太刀(きんじらでんけぬきがたたち)」の柄(つか)などの装飾金具の一部がきわめて純度の高い金でつくられていたことが分かったと発表した。
専門家によると、この時代の工芸品は銅や銀などにめっきする場合が多く、純度の高い、多量の金が使われるのは異例。金の使用量の多さから、強大な権力者による奉納品との見方が強まった。
太刀の長さは96.3㌢。分析依頼された奈良文化財研究所によるX線CTスキャンなどの調査から、柄や鍔(つば)、鞘(さや)の金具の一部が純金(24金)に近い22~23金とみられることが判明した。
10月1日に開館する春日大社国宝殿で展示する。10月31日まで。