唐古・鍵遺跡で弥生中期の北部九州産の土器片見つかる

 奈良県田原本町教育委員会は11月15日、国内最大級の環濠(かんごう)集落跡、唐古・鍵遺跡(奈良県田原本町)で、北部九州でつくったとみられる弥生中期ごろ(紀元前200年前後)の土器片が見つかったと発表した。この土器片は甕(かめ)の口縁部の破片で横約13㌢、縦約5㌢。25年前に出土し、再整理中に発見した。赤い彩色痕があり、口縁の形などが北部九州の土器の特徴と一致した。この時期の北部九州の土器は岡山県や島根県で見つかっているが、それ以東での出土例は初めてという。当時の地域間交流を探る貴重な資料といえそうだ。