大宰府守る7世紀の大規模土塁発見 福岡県筑紫野市丘陵

大宰府守る7世紀の大規模土塁発見 福岡県筑紫野市丘陵

福岡県筑紫野市教育委員会は11月28日、同市の丘陵上で長さ500㍍に及ぶ大規模な7世紀の土塁が見つかったと発表した。
古代、九州を統括し、朝鮮半島からやって来る諸外国に対する、国家外交の最前線だった大宰府を守る防塁とみられる。同市教委は「大宰府都城の外郭線」とみており、未確認の広大な防衛ラインが敷かれていた可能性が出てきた。丘陵上の土塁の確認は今回が初めて。
現場は、政治の中枢だった大宰府政庁跡(太宰府市)から南東約7㌔㍍の前畑遺跡。土塁は土を盛って壁のようにめぐらせた防御施設で、高さ約1.5㍍、下部の幅は約13.5㍍。2段構造で東側が急斜面になっている。標高49~61㍍の尾根をほぼ南北方向に約500㍍(残存部分390㍍)にわたって走る。土を何度も突き固める版築工法で造られていた。