縄文時代の”幻の貝塚”約120年ぶりに見つかる 東京・豊島区

縄文時代の”幻の貝塚”約120年ぶりに見つかる 東京・豊島区

東京・豊島区の住宅街で、研究者の間で”幻の貝塚”と呼ばれていた縄文時代の遺跡、「池袋東貝塚」がおよそ120年ぶりに見つかった。周辺には大規模な集落が広がっていたとみられ、貴重な発見だと注目を集めている。
およそ3000年から4000年前の縄文時代後期の遺跡、池袋東貝塚は明治時代に発見されたという記録があったが、豊島区教育委員会によると周辺の宅地化が急速に進んだことなどから、その後所在が分からなくなっていた。
今年10月、豊島区の東武東上線の下板橋付近の住宅街で建物の建て替え工事が行われた際、大量の土器や貝が見つかり、当時の記録と出土した遺物や場所がおおむね一致したことなどから、池袋東貝塚と確認された。
遺跡からは縄文土器のほか、ハマグリやカキ、それにシカやイノシシなどの動物の骨が大量に見つかった。また当時の人が土を盛ってつくった盛土遺構が見つかったほか、火を起こした跡も確認され、豊島区教育委員会は遺跡が集落の一角だったと考えられるとしている。