幕末の徳川将軍、家茂・慶喜使用の印「経文緯武」の実物確認

幕末の徳川将軍、家茂・慶喜使用の印「経文緯武」の実物確認

徳川記念財団などによると、幕末の14・15代将軍、徳川家茂と慶喜が西洋諸国との間で交わした外交文書に使用した印の実物が確認された。
今回見つかったのは「文武両道の政治を行う」という意味の「経文緯武」と彫られた縦・横9.2㌢、重さ2.7㌔㌘の銀印で、徳川家に伝わる資料などを管理する徳川記念財団が蔵を整理した際、漆塗りの箱の中に残されていた。
東京大学史料編纂所の調べにより、家茂と慶喜が国の代表として外交文書などに使用していた印の実物と確認された。この印は安政5(1858)年に結ばれた日米、日英、日仏間の修好通商条約の批准書などに、将軍の署名とともに押されたことが、残されている書面から確認できるが、実物がどこにあるのか、わかっていなかった。
この印は9月15日から新潟県立歴史博物館で開かれる「徳川の栄華」展で、9月30日までの期間限定で公開される予定。