中国・上海市 20年の法定最低賃金は前年水準を据え置き

日本貿易振興機構(ジェトロ)によると、中国・上海市人力資源・社会保障局はこのほど、2020年の上海市の法定最低賃金を調整しないと発表した。これにより、全日制就業労働者(正社員)の月給は2,480元(約3万7,200円、1元=約15円)、労働時間が1日4時間で週24時間以内の非全日制労働者(パート)の最低時給賃金は22元と2019年の水準を維持する。
上海市では1993年に最低賃金制度を導入して以来、ほぼ毎年、法定最低賃金を引き上げてきた。この間で引き上げがなかったのは2009年のみ。上海市の正社員の月給は2010年~2015年までは10%以上、2016~2018年は5~8%台、2019年は2.5%それぞれ引き上げられ、近年は鈍化傾向にある。ただ、中国各省・市の最低賃金を比較すると、上海市はいぜんとして最も高い水準となっている。