縄文時代のクルミ詰まったかごなど保存処理 福島・鷺内遺跡

福島県南相馬市の鷺内(さぎうち)遺跡で見つかった縄文時代晩期(約3,000年前)の、クルミが大量に詰まった編みかごなど出土品4点の保存処理が終わった。6月13日まで南相馬市博物館で展示されている。
鷺内遺跡は縄文時代晩期と古墳~平安時代の遺跡。2017~2018年の調査で、縄文期の貯蔵穴とみられる土坑からかごやざるなど計17点が出土した。湧き水に浸かったお陰で腐らずに残ったものに、今回保存処理が施された。中でもクルミが詰まった編みかごは完全な形で見つかった。
クルミの編みかごは底面が縦、横とも約20cm、高さ約35cm.竹笹塁で編み上げられ、推定で数百個のオニクルミが詰まっている。3.6~4.2cmと大ぶり粒が揃っている。クルミが詰まったかごがこれほど完全な形で出土するのは、全国でも例がないという。