「黒い雨」訴訟 政府が上告要請 県市は断念求める

日本政府は7月23日、「黒い雨」訴訟を巡り、被告の広島県と広島市に上告するよう求めた。同県・市の幹部が明らかにした。県・市は政府に上告断念を認めるよう求めており、上告期限の7月28日までに上告するかどうかを最終的に判断する。
黒い雨訴訟とは、1945年8月6日の原爆投下後に、「黒い雨」を浴びたと訴えた84人全員を被爆者と認めた広島高裁の判決を巡るもの。同高裁は、国の援護対象区域から外れた住民について、疾病にかかわらず、幅広く被爆者と認める判断を示している。