ドゥテルテ前フィリピン大統領を逮捕 ICCが捜査 薬物摘発で

フィリピン大統領府は3月11日、地元警察がドゥテルテ前大統領を逮捕したと発表した。ドゥテルテ氏が大統領在任中に、それまで野放しになっていた違法薬物の撲滅に向け強力に推し進めた対策、摘発を巡り、国際刑事裁判所(ICC)が人道上、問題視、捜査していた。ドゥテルテ氏自身が大統領在任当時、「人道問題より薬物汚染から社会を守ることを優先する」と公言していた。 ただ、今回の逮捕でドゥテルテ氏を支持する勢力の反発は必至で、マルコス大統領の政権運営が不安定になる可能性がある。

播磨灘でのイカナゴ漁3/12解禁 近年不漁で早めの打ち切りも

兵庫県の漁業者は、播磨灘での今シーズンのイカナゴ漁を3月12日に解禁することを決めた。これに先立ち8日に行われた試験操業でも今年も稚魚など資源の量は極めて少なく、水揚げの状況を見ながら早めの打ち切りも含めて検討するとしている。 県によると、イカナゴの県内の漁獲量は長年、年間1万〜3万トン台で推移していたが、2017年以降は年間1,000トン台に激減し、昨シーズンは資源保護のため解禁初日に漁を打ち切っている。 春の味覚「くぎ煮」に使われるイカナゴは播磨灘と大阪湾が国内有数の漁場だが、近年の深刻な不漁続きで、大阪湾は昨シーズンに続き今シーズンも早々に休漁を決めている。

ウクライナ停戦後 平和維持「有志国連合」20カ国参加意向

停戦後のウクライナの安全を保証する欧州の「有志国連合」構想について、英BBCなどによると約20カ国が参加の意向を示していることが分かった。 この構想には、英国やフランスが検討する平和維持部隊のウクライナ派遣のほか、兵士の派遣以外の方法で参加意向の国もある。参加を希望するのは欧州諸国に加え、英国の旧植民地などで構成する英連邦(コモンウェルス)の国が多いという。

東日本大震災14年 各地で鎮魂の祈り 依然避難者2万7,615人

マグニチュード9.0、最大震度7を記録した東日本大震災から3月11日で14年が経過した。甚大な被害を受けた東北地方を中心に被災各地では、朝からそれぞれの地域で犠牲者への鎮魂と追悼の祈りが捧げられた。 警察庁のまとめによると、東日本大震災の死者は1万5,900人、行方不明者2,520人、そして未だに増え続けている震災後の傷病変化などによる「災害関連死」は2024年12月末現在で3,808人に上っている。また、復興庁によると、震災に伴う全国の避難者は2025年2月1日現在、2万7,615人を数える。こうした人たちにとっては、14年経ったいまも、震災は過ぎ去った過去の出来事ではなく現在進行形なのだ。 国の基本方針を定めた「第2期復興・創生期間」は2025年度が最終年度となるが、東京電力福島第1原発事故の被災地域をはじめ、故郷に戻りたくても戻れない人たちが数多くいることを忘れてはいけない。こうした人たちに寄り添い、現場の実情に応じた継続的な支援が今後も求められる。

東京大空襲から80年 悲惨な記憶を次世代にどう繋げるか

太平洋戦争(1941〜1945年)末期の1945年3月10日、米国のB29爆撃機による大空襲で下町を中心に10万人が犠牲となった東京大空襲から80年が経過した。 東京都墨田区の東京都慰霊堂で3月10日行われた法要には、秋篠宮夫妻が参列されたほか、小池都知事や遺族の代表などおよそ160人が焼香し、犠牲者を追悼した。法要で挨拶した、東京都慰霊協会の青山会長は「悲惨な出来事を風化させることなく、次の世代へ、将来への教訓として生かしていくことが、今を生きる私達の使命です」と述べた。 同慰霊堂には今も、東京大空襲の後の空襲で亡くなった人も含め、10万体を超える遺骨が安置されたままで、大半は身元が分かっていない。

万博議連会長に森山氏就任へ 成功に向け”オールジャパン”で

超党派の「2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)を成功させる国会議員連盟」の新たな会長に自民党の森山幹事長が就くことが分かった。会長を努めている二階俊博・元自民幹事長の政界引退に伴うもので、近く会合を開いて決定する。万博成功に向けて”オールジャパン”で取り組む姿勢を示す予定。

政府 26年度に新組織「男女共同参画機構」創設の方針

政府は、男女格差の解消や女性の経済的自立などを推進する中核組織として、独立行政法人「男女共同参画機構」を2026年度に創設する方針を固めた。3月中旬にも関連法案を閣議決定し、今国会で成立させたい考え。 法案では新機構を全国に約」350カ所ある「男女共同参画センター」の中央組織として位置づける。同機構を核としたネットワークを形成する予定。

世界遺産・白川郷 観光公害対策 乗用車, バス駐車料引き上げ

世界遺産・白川郷の合掌造り集落がある岐阜県白川村は、10月1日からオーバーツーリズム対策の一環として村営駐車場の利用料金を値上げする。マ大型・マイクロバスは現行の1回3,000円が1万円、普通・軽自動車は1,000円が2,000円、二輪車は200円が500円となる。村営駐車場の条例改正案が3月6日、村議会定例会で可決された。

竹田麗央 米女子ゴルフ 独走でルーキーイヤー初勝利の快挙

米女子ゴルフのブルーベイLPGAは3月9日、中国・海南島のブルーベイGC(パー72)で最終ラウンドが行われた。単独首位でスタートした米ツアールーキーの竹田麗央がこの日、8バーディー、ノーボギーの64で周り、通算17アンダーの271で優勝を飾った。2位のミンジー・リー(オーストラリア)に6打差をつける圧勝で、賞金37万5,000ドル(約5,550万円)を獲得した。 竹田は昨季、日本ツアーで8勝を挙げ年間賞金女王に輝き、今年から米ツアーに参戦。日本勢最速の本格参戦5戦目で、2位につけ入る隙を与えず圧勝の快挙を達成した。ほかの日本勢では古江彩佳が通算10アンダーで3位に入り、6アンダーの西郷真央が5位、畑岡奈紗と山下美夢有が5アンダーの8位だった。

カナダ首相にカーニー氏選出 9年ぶり首相交代

カナダのジャスティン・トルドー首相(53)の後任を決める自由党の党首選が3月9日、開票され、同国の中央銀行、カナダ銀行元総裁のマーク・カーニー氏(59)が選ばれた。首相交代は9年ぶり。カーニー氏は、同国の歴代首相で政治経験を持たない初の首相となる。 トランプ米大統領が「カナダは米国の51番目の州になるべきだ」と発言したことを受けて、国民はトランプ氏に対抗できる交渉力を持つリーダーを求めている。それだけに、とりわけ、トランプ政権への対応が注目される。 トルドー氏は2015年から首相を務め、第1次トランプ政権の対応にもあたった。支持率の低迷を受け今年1月、辞任の意向を表明していた。