ネアンデルタール人 歯の治療は現生人類以上
ロシア科学アカデミー考古学・民俗学研究所の研究チームが、最近シベリアの洞窟で発見された5万9,000年前のネアンデルタール人の臼歯にあけられた奇妙な穴を詳しく調べたところ、ネアンデルタール人が痛む歯を治療する器用さを持っていたことが明らかになった。
彼らは、石器で歯に穴をあけ、化膿(かのう)した歯髄を慎重に取り除いていたことをうかがわせた。こうした先史時代の処置は、現生人類が虫歯を治療した最古の証拠よりも約4万年も古い。この論文は5月13日付で学術誌「PLOS One」に掲載された。
私たち現生人類(ホモ・サピエンス)は、ネアンデルタール人を思考ではなく、本能で行動する、棍棒を振るう野蛮な穴居人として表現することが多い。しかし、近年明らかになった事例をみると、約4万年前の更新世後期に絶滅したネアンデルタール人が、芸術的な表現をし、死者を追悼する知的な生きものだったことを示唆しているーーと記している。