プーチン氏”安全の保証”ロシアの安全犠牲に確保できず

ロシアのプーチン大統領は9月2日、訪問先の中国・北京でスロバキアのフィツォ首相との会談の中で停戦・和平に向け、ウクライナが求めている「安全の保証」に関連、言及した。プーチン氏は、ウクライナのEU(欧州連合)への加盟について反対したことはないが、NATO(北大西洋条約機構)については別だ」と述べ、NATOへの加盟は認めないとする従来の主張を繰り返した。 そのうえで、欧米側が健闘しているウクライナの安全の保証については「安全をどう確保するかはウクライナが決めることだが、それはロシアの安全を犠牲にして確保できるものではない」と述べ、8月のトランプ米大統領との首脳会談での成果だった発言内容を後退させた。 8月の米国アラスカ州アンカレジでの会談で、プーチン氏はウクライナの「安全の保証」実現に向けて、「NATOに類似したEUと米国の派遣・支援を容認した」とされていた。だが、今回の発言は大きく異なり、プーチン氏の心情が大きく揺れていることを窺わせるもので、これが本音なら8月のトランプ氏との首脳会談の成果はほぼ無になった。

サントリーHD 新浪会長辞任 購入サプリで警察捜査

サントリーホールディングス(HD)は9月2日、新浪剛史会長が辞任したと発表した。サプリメントの購入を巡り警察から捜査を受けたためで、サプリメントの違法性については捜査中だが、会長という要職に堪えないと判断したとしている。 会社は新浪会長から、このサプリメントは適法であるとの認識のもとで購入したが、8月22日に福岡県警に麻薬取締違反の疑いで都内の自宅の捜査を受け、一身上の理由により辞任したいと申し出があり、9月1日付で受理したという。

東京 中古マンション平均価格 3カ月連続で1億円超

不動産調査会社、東京カンテイによると、東京23区で販売された中古マンションの70㎡に換算した平均価格は1億477万円となり、今年7月まで3カ月連続で1億円を超えた。 港区や中央区、渋谷区など「都心6区」の需要が強く、全体を押し上げているとしている。7月の平均価格は6月からの上昇率は1.4%と伸び率は縮小傾向にあるものの、前年同月比では38.7%上昇している。

安青錦 新三役の小結に超スピード昇進 秋場所番付

ウクライナ出身の安青錦(あおにしき)が9月14日に初日を迎える大相撲秋場所番付で新三役となる小結に昇進した。21歳の安青錦は新入幕から、上位、三役力士との対戦でも、”三役の壁”を全く感じさせることなく、3場所連続で11勝を挙げた。 初土俵から所要12場所での三役昇進は、年6場所制が定着した昭和33年以降、幕下付け出しを除いて元横綱、朝青龍などを除き最速。この点、安青錦は「記録を作ったことは嬉しい。親方から言われたことを、しっかりやってきたことが昇進の原動力になった」と感謝の弁。そして、秋場所に向け「三役に上がったので、次に大関を目指してやっていく」と意気込みを語った。

ロシア 中国からのオートバイ輸入1.7倍 戦場に投入

日本貿易振興機構(ジェトロ)の分析によると、2024年の中国からロシアへのオートバイの輸出台数が、およそ83万3,000台に上り、ロシアによるウクライナへの軍事侵攻が始まった2022年と比べて1.7倍に増加したことがわかった。 米国のシンクタンク、戦争研究所は、中国製オートバイのロシアへの急増の背景について、ロシア軍が大量のオートバイを戦場に投入しているためとの見方を示している。2024年1年間にロシア軍に納入された中国製のオートバイはおよそ2万台に上る。ウクライナ軍の当局者も、「戦場で押収されるオートバイの殆どが中国製だ」と証言している。また、別の関係者はロシア国内の製造能力だけでは、戦場で急増するオートバイ需要に追いつかないためーーと話している。 では、なぜオートバイの戦場投入がこれほど増えているのか?それはウクライナ軍の無人機による攻撃で、およそ3,000両の戦車を失ったためだーーと同研究所では指摘している。無人機の標的になりやすい戦車の代わりに、機動力が高いうえ、小回りも利くオートバイを投入することで、損害を抑える狙いがあったとみられる。

足利義満の石清水八幡宮 人事介入文書見つかる

京都・石清水八幡宮(所在地:京都府八幡市)によると、室町幕府3代将軍の足利義満(1358〜1408年)が、同八幡宮の要職人事を任命したことを示す古文書が見つかった。本来、朝廷が持っていた同八幡宮の人事権に将軍家が介入していたとする史料はあった。だが、専門家は今回、義満の関わりが明確になったのは初めてで、重要な史料と指摘している。文書には、義満が南北朝統一を実現したのと同じ1392年に任命したことを示す記載も確認した。

欧米に対抗, 結束「上海協力機構」首脳会議閉幕 

中国とロシアが主導する「上海協力機構」の首脳会議は9月1日、開催地の中国・天津市の「天津宣言」を発表して閉幕した。宣言の中軸には、欧米主導の国際秩序、そしてトランプ米大統領による一方的な関税措置を念頭に、これに対抗し、結束をアピールするものとなった。 同会議には中国の習近平国家主席、ロシアのプーチン大統領、インドのモディ首相など加盟10カ国はじめ、グローバルサウスのオブザーバー国を加えた20を超える国の首脳が参加した。 宣言ではテロ対策や安全保障、それにエネルギー分野での協力を強化するとし、「多国間の貿易体制を維持・強化し、一方的な強制措置に反対する」と強調している。

バドミントン世界選手権 山口茜が金メダル 3回目

フランス・パリで行われたバドミントン世界選手権の各種目の決勝戦が8月31日、行われた。日本勢で唯一、決勝に進出した女子シングルスの山口茜選手が、2021年の東京オリンピックで金メダルを獲得した中国の陳雨●(草かんむりに非)選手に2−0でストレートで勝ち、2大会ぶり3回目の金メダルに輝いた。

今夏平均気温 平年比2.36度高”異常な高温”気象庁

気象庁によると、今夏の日本の平均気温は平年と比べて2.36度高く、同庁が1898(明治31)年に統計を取り始めてから最も高くなった。これまでで最も高かった2023、2024年を大幅に上回っており、今夏は「異常な高温」だったとしている。 今年は全国各地で気温が高く、7月も北海道で40度近くになるなど、危険な暑さが相次いだ。8月も危険な暑さが続き、5日に群馬県伊勢崎市で41.8度を観測して国内の過去最高を更新。月末の30、31日も40度以上を観測。年間で40度以上を観測した日数が9日となり、これも記録を更新した。

どうする訪日外国人客の放置スーツケース急増問題

インバウンドの増加に伴い、観光地の路上やホテル、空港で、中身が入っていないスーツケースが放置される事態が急増中だ。大量に購入した土産物が入らず、大型の新品に買い替えた結果、要らなくなった古いものをそのまま置いていく人など、そのほとんどが買い替えに伴う廃棄が多いとみられる。観光地、ホテル、空港、そして街中で、ところ構わず廃棄?され、放置されたおびただしい数のスーツケースの処分・処理を巡って社会問題化している。 成田(千葉)、関西(大阪)、中部(愛知)の各空港でも、ロビーなどに放置されるケースが多くなり、うち関空では昨年度、過去最多の876件に上った。現状、空港、ホテルでは、一定期間保管しているが、その増え方にスペースを取られ、その管理にも頭を痛めている。しかも引き取りに来るケースはほとんどなく、大半は放置された側が処分費用を負担している。 放置スーツケース問題を抜本的に解決するには、無償や有償で引き取るサービスや、新品を売る際に中古品を引き取る取り組みなどが必要だろう。インバウンドの中長期的な増加を歓迎しつつも、オーバーツーリズムと同様、放置スーツケースも念頭に置き、国として早急な対策を講じなければならない。 なお、空港ごとのスーツケースの放置事案は、成田が2021年度の338件から2024年度は1,073件に、中部は22件から85件に、それぞれ急増している。