透析患者の終末期医療「緩和ケア」充実の必要性訴える

日本透析医学会の集会の一環として、重い腎臓病の患者が受ける人工透析について、終末期の医療のあり方を考える講演会が大阪市内で開かれた。講師は、透析を受けていた夫を看取った経験があり、その体験をもとにした著書を出しているノンフィクション作家の堀川惠子さん。 堀川さんの夫は腎臓の難病のため38歳で透析を始め、60歳で亡くなるまで、20年以上その生活を続けていた。そして、終末期は治療による強い痛みに苦しんでいたことなど、当時の闘病の様子を説明。その間、堀川さんは痛みを和らげる「緩和ケア」を受けられる病棟に夫を入れてほしいと要望したものの、がん患者ではないことを理由に断られた経験があったことを明かした。 そのため、当時の日々を「夫にとっては生きるために受ける透析が、透析を受けるために生きているようだった」と述懐する。そこでたどり着いたのが透析患者にも終末期医療としての「緩和ケア」の必要性だ。 堀川さんは、「当時の夫には終末期の着地点が全く用意されず、自分らしい命を全うすることは極めて困難だった」と語り、国内に34万人余りに上るとされる透析患者の緩和ケアの充実の必要性を訴えている。

東大宇宙線研 次世代カミオカンデ 巨大な本体空洞を公開

東京大学宇宙線研究所は6月28日、2028年の実験開始を目指して岐阜県飛騨市に建設中の次世代素粒子観測装置「ハイパーカミオカンデ」で、観測機器を設置するために地下600mに掘削された巨大な本体空洞を報道陣に公開した。空洞は直径69m、高さ94mと圧巻の大きさ。掘削は7月に完了する予定。 実験では、空洞内部に今後設置する巨大な水槽を超純水で満たし、飛来した素粒子「ニュートリノ」が水と衝突する際に発する微弱な光を約2万個の高感度光センサーで捉えるという。

ダルビッシュ 日米通算204勝目 歴代最多記録を更新

大リーグ、サンディエゴ・パドレスのダルビッシュ有投手が7月30日のニューヨーク・メッツ戦で7回を投げ無失点で勝利投手となり、今シーズン初勝利を挙げた。この結果、日米通算の勝利数を204勝に伸ばし、黒田博樹さんを抜いて歴代最多記録を更新した。

香港 社民連が正式解散 国安法の締め付けで民主派政党全滅

香港の民主派政党、社会民主連線(社民連)が6月29日、解散すると正式発表した。香港国家安全維持法(国安法)施行からまもなく5年。同法による締め付けで民主派政党は相次ぎ解散に追い込まれ、ほぼ全滅の状況となる。

中国の7月製造業景況感 4カ月連続50割れ 受注再び低迷

中国国家統計局が7月31日発表した7月の製造業購買担当者景気指数(PMI)は49.3だった。前月よりも0.4ポイント低く、4カ月連続で好調・不調の境目の50を下回った。受注が再び低迷している。 PMIは中国製造業3,200社を対象に、月ごとに新規受注、生産、従業員数など項目ごとに調査したもの。

万博会場の夜空彩る1,000発の”大曲の花火” 来場客を魅了

大阪・関西万博の会場で6月28日夜、日本三大花火大会の一つで、毎年8月に秋田県大仙市で開かれている”大曲の花火”に参加する、全国トップクラスの4つの業者が壮大な花火を披露した。 日本を代表する花火師たちが、5分ほどの間におよそ1,000発の赤や青など色鮮やかな花火を次々と打ち上げて万博会場の夜空を彩り、訪れた人たちを魅了した。

中国 日本産水産物輸入一部再開 福島県など10都県対象外

中国の税関総署は6月29日、東京電力福島第一原発の処理水放出を機に全面禁止していた日本産水産物の輸入について、「一部を再開する」と発表した。税関総署の発表では、日本側の企業が中国側の登録手続きを済ませ次第、中国への輸出が再開できるとしている。輸出するには放射線の合格証明や産地証明が必要になるとしている。 ただ、全面禁輸以前から輸入を禁止していた福島、群馬、栃木、茨城、宮城、新潟、長野、埼玉、東京、千葉の10都県は対象外で、輸入禁止のままとする。

コメの民間輸入1〜5月約2万㌧ 5月1万余㌧前年の60倍

財務省の貿易統計によると、5月のコメの民間輸入量が前月比5割増の1万607トンに上ったことが分かった。これは単月の過去最高記録。5月の輸入量を主要国別に見ると、米国が最多の7,894トン、台湾が909トン、タイが578トン、ベトナムが500トンと続いている。この結果、1〜5月累計では1万9,628トンと前年同期比で約60倍のペースとなっている。 民間でのコメ輸入は、1kg当たり341円という高額な関税がかかるため、これまでの輸入量は限定的だった。ところが、2025年は国産米の価格が急騰し、関税分を考慮しても輸入米の方が割安となり、輸入米への引き合いが急増する事態となった。 飲食チェーンの業務用だけでなく、大手スーパーが米国産「カルローズ米」を売り出し、家庭向けにも広がりをみせている。

四季に大きな変化 夏が半年間に それでも季節感は大事に!

日本の四季が大きく変わりつつある。地球温暖化の進行に伴い、かつての日本の最大の特徴でもあったその時、折々の季節感はどんどんなくなり、生活環境が激変しつつあるといってもいい。 アパレルメーカーなど、ものづくりの企画担当者などによると、もう日本にはかつての四季はなくなり、夏がおよそ6カ月間、冬が3カ間、春と秋がおよそ1カ月半といった区分になるという。温暖化、いや”温熱化”に伴い、夏が長くなり、その前後の春と秋が短くなってしまったというわけだ。冬と春、春と梅雨を挟んだ夏、秋と冬の境目なども明確にはなくなり、日本独特の季節の風情もなくなり、熱帯化している。アパレルに限らず、季節に関わりのある様々な職業・職種で否応なしに、対応の見直しが求められている。 このため、様々な風習・慣習などもこれまでのままの形では継承できなくなっている。ただ、だからといって決して旧習をすべて否定してしまってはいけないのではないか。全国各地には数百年も続く、〇〇祭をはじめ各種の四季のイベントがある。もちろん、熱中症や低体温症などから身を守るための措置は講じてのことだが、その時候に合わせて、やり方に工夫を加えて、実施し続けたいものだ。折々の季節感がなくなりつつあるからこそ、大事に遺していきたいものだ。それこそが、日本独自のものなのだから。

イオン 米国産コメ「かろやか」700円値下げ 4㌔1,980円

イオンは7月31日、総合スーパー、イオンスタイルなどで販売する米国産コメ(カリフォルニア・カルローズ米)「かろやか」を値下げすると発表した。4kgで1,980円(税抜き)と従来より700円引き下げる。 今回値下げする米国産コメ「かろやか」は6月から販売開始しており、当初2,680円(税抜き)だった。同社は随意契約による政府備蓄米を5kg1,980円で販売しており、価格を揃えた。