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「天満切子を後世に伝えたい」病押し”職人技”伝授

「天満切子を後世に伝えたい」病押し” 職人技”伝授

高級カットグラス「天満切子(きりこ)」を後世に伝えたい–。大阪・天満の切子職人、宇良(うら)武一さん(77)が、がんと闘いながら弟子たちに製法や技術を教えている。戦前にガラスの街として栄えた天満には大勢の切子職人がいた。1950年ごろまでは窯元や工房が並び、薩摩切子などが作られていた。ところが、その後、安価な輸入グラスが流通し始め、次第に切子職人は姿を消していった。その結果、約25年前に宇良さんの工房だけとなった。「このままではガラスの街、天満の名前が消えてしまう」そんな思いが強くなった。

宇良さんは約5年前、胃がんと診断され、胃をすべて摘出した。昨年には腎臓も患い、起き上がれない日があるほど体調が悪化した。集中力が必要な切子をつくことはもうできなくなった。現在は唯一の弟子、岩谷昌美さん(40)が宇良さんの指導を時に受けながら、商品の天満切子を制作する。主婦だったが、10年以上前から宇良さんの教室に通い詰めて技を磨き、唯一の弟子と認められた。岩谷さんは「こんなきれいな切子は消したくない」と話す。「ガラスに囲まれた人生は幸せやった。後は天満切子を後世に残すだけ」と宇良さん。どうしても「天満切子」の光は消せない。こんな思いの師弟の奮闘が今日も続く。

ケンコーマヨ インドネシア工場から「ハラル」製品輸入

ケンコーマヨ インドネシア工場から「ハラル」製品輸入

ケンコーマヨネーズ(東京都杉並区)は、「ハラル認証」を取得済みの、インドネシア工場で生産したマヨネーズ類の日本への輸入を始めた。国際化に伴い、日本の大学で学ぶイスラム教徒の学生が増えていることで、学生食堂などで需要が見込めるためだ。また、日本に発着するイスラム圏のエアラインの機内食や、ホテル内レストランにも売り込む計画だ。同社のインドネシア工場「PT. Intan Kenkomayo Indonesia」は、敷地面積3000平方㍍、建屋面積1500平方㍍で、2013年に稼働。マヨネーズやソース類の年間生産目標は5000㌧だ。

甲羅が中国で居酒屋の出店加速 FC軸に3年で30店

甲羅が中国で居酒屋の出店加速  FC軸に3年で30店

名古屋名物の赤みそを使った鍋料理が主力の居酒屋「赤から」を運営する甲羅(愛知県豊橋市)は、中国での出店を加速する。2017年3月期までの3年で30店出す。前期末は1店だった。同社の初期設備投資がかからないフランチャイズチェーン(FC)形式を軸に、成長市場で現地客の需要をつかむ。15年3月期は5店、その後17年3月期までに25店を出す方針。青島市や上海などの沿岸部のほか北京への出店も想定している。

阿波銀行 6次産業化基金の第1号、はらだ牧場に出資

阿波銀行  6次産業化基金の第1号、はらだ牧場に出資

阿波銀行(徳島県)は、農林漁業の6次産業化を支援するファンドの第1号案件として、養豚業者が設立した、はらだ牧場(徳島県美馬市)に12月に出資する。出資額は5000万円。同社は今後4年間で徳島、香川両県と関東に計4店の外食店を新規出店する計画だ。阿波銀行は出資を通じて県産農畜産物の販路開拓を後押しする。外食店では県産ブランド豚「阿波ポーク」を使ったしゃぶしゃぶと焼き肉を提供する。

あべのハルカス展望台200万人達成 予想大きく上回る

あべのハルカス展望台200万人達成  予想大きく上回る

日本一高いビル「あべのハルカス」(大阪市阿倍野区)の展望台で11月24日、来場者数が200万人達成し、記念式典が開かれた。今年3月7日の開業から8か月余りで大台を記録。ビルを運営する近畿日本鉄道は、開業から最初の1年間で180万人の来場を見込んでいたが、予想を大きく上回っており、大阪の新名所は今後もさらに記録を伸ばしそうだ。200万人目の来場者は友人3人と訪れた愛知県豊田市の主婦、岩藤雅子さん(59)。

洋菓子のヨックモックが12/4にマカオ1号店

洋菓子のヨックモックが12/4にマカオ1号店

洋菓子のヨックモック(東京都千代田区)は、マカオの大型複合リゾート施設「ギャラクシー・マカオ」に12月4日、マカオ1号店を出す。同店の店舗面積は約37平方㍍で、有名ブランド店が並ぶ一角に出店する。高級感のある内装にして、主力商品の「シガール」やチョコレートクッキーなど約30商品をそろえる。販売価格は日本国内の約2~2.5倍の見込み。

同社の海外店は現在、米国およびアラブ首長国連邦中心に計76店舗だが、タイ、台湾、香港などへ進出済みで当面、東南アジアでの出店を加速。2019年9月末までに東南アジアでの店舗数を現在の約2倍の50店にする計画だ。

全国の和・洋菓子銘菓140点集め平安神宮で「献菓展」

全国の和・洋菓子銘菓140点集め平安神宮で「献菓展」

全国の銘菓約140点を集めた「献菓展」が11月23日、京都市左京区の平安神宮で始まった。京都はじめ、北海道から九州の和菓子・洋菓子店がそれぞれ自慢の逸品を展示。各地の特産物を使った菓子や、ようかん、煎餅といった老舗の味が並ぶほか、秋の情景や物語の世界を表現した「工芸菓子」も展示され、観光客の目を引いていた。同展示会は、和菓子発祥の地として、京都の菓子店を中心につくる「平安神宮全国銘菓献●奉賛会」が毎年この時期に開いている。24日には午後3時から、平安神宮で出展された銘菓を神前に供え、業界の繁栄を祈願する献菓祭が行われる。25日まで。

食品不当表示に課徴金制度導入 16年春から施行見通し

食品不当表示に課徴金制度導入 16年春から施行見通し

メニュー偽装や根拠なく効果をうたう健康食品など、消費者を誤解させる表示に科す課徴金制度の導入を盛り込んだ改正景品表示法が11月19日、参院本会議で可決、成立した。2016年春に施行される見通し。現行法では不当表示をした業者に再発防止などを求める措置命令を出せるが、直接刑事罰などのペナルティーを科すことはできなかった。

橋下、松井両氏出馬せず 都構想「投げ出し」回避へ

橋下、松井両氏出馬せず 都構想「投げ出し」回避へ

衆院選への立候補を検討していた橋下徹・大阪市長(維新の党共同代表)と松井一郎・大阪府知事(維新幹事長)は11月23日、出馬を見送ることを表明した。両氏は看板政策の大阪都構想を巡って決裂した公明党の前職が出馬する選挙区からの立候補を想定していたが、いずれも人気を約1年残しており、「投げ出し」との批判による都構想への悪影響のほか、維新の地方議員からの強い反発に配慮したとみられる。いずれにしても今回、知事と市長がそろって任期途中で辞職していれば、無責任との批判は免れず、府政・市政の混乱は必至で、そうした事態は回避された。

モヤシの原料高騰 主産地の中国の生産半減で

モヤシの原料高騰  主産地の中国の生産半減で

モヤシの原料豆、中国産の緑豆が高騰している。日本向け輸出価格は2014年産が前年度に比べ3割高くなった。中国の主産地はトウモロコシなどへの転作で生産が半減した模様。モヤシはスーパーの特売の目玉になりやすく販売価格は下落傾向だ。だが、モヤシ生産者は適正価格での販売を求める考えだ。緑豆は国内需要約5万トンのほぼ100%が輸入品で9割が中国産だ。緑豆を発芽、成長させたものがモヤシだ。

主産地の吉林省や内モンゴル自治区では作付面積が減り、収穫期の多雨で作柄も悪化した。中国の生産量は平年の80万㌧前後から40万㌧弱に減ったとの指摘もある為替の円安も日本の調達コストを押し上げている。