「産地の動向」カテゴリーアーカイブ

農林漁業の6次産業化をファンドで支援 関西の地銀

 

 

農林漁業の6次産業化をファンドで支援  関西の地銀

関西の地方銀行が農林漁業の6次産業化を支援するファンドを相次いで設立する。滋賀銀行と南都銀行は9月末に、地元の地域が農業特区に指定された但馬銀行は、みずほ銀行と組んで年内にもそれぞれ設立する。

但馬銀行はみずほ銀行と「但馬・養父6次産業化支援ファンド投資事業有限責任組合(仮称)」を設立する。総額2億円。南都銀行は「ナント6次産業化サポート投資事業有限責任組合(仮称)」を9月中に設ける。

近畿地区では大阪府を除く1府4県でファンドが誕生する。企業向け融資が伸び悩む中、農林漁業者が加工や流通まで担う「6次産業化」を後押しし、新たな資金需要を掘り起こす。

フレンドリーの事業再建案を臨時株主総会で承認

 

 

フレンドリーの事業再建案を臨時株主総会で承認

近畿でレストランチェーンを展開するフレンドリー(大阪府大東市)は9月18日、同市内で開いた臨時株主総会で、官民出資の「地域経済活性化支援機構」の支援の下で、事業を再建するための6議案が可決、承認されたと発表した。

フレンドリーは今後、支援機構を引き受け手とする新株予約権付き社債の発行などで10億円を調達。主要取引銀行のりそな銀行には借入金4億円を新株に振り替えてもらい財務改善を図る。

大阪府立大が中百舌鳥キャンパス内の植物工場公開

 

 

大阪府立大が中百舌鳥キャンパス内の植物工場公開

大阪府立大学は9月17日中百舌鳥キャンパス(堺市中区)内に新たに設置した「グリーンクロックス新世代(GCN)植物工場」を報道関係者に公開した。10月上旬からレタスなど1日当たり平均5000株生産し、運営会社として2013年9月に設立したグリーンクロックス(堺市北区)が、「学園菜」と名付け販売する。GCN植物工場は2階建てで、延べ床面積は約1300平方㍍。総事業費は約7億円。

坂ノ途中 就農希望者を支援 体験研修実施

 

 

坂ノ途中  就農希望者を支援  体験研修実施

有機・無農薬野菜販売の坂ノ途中(京都市)は就農支援を拡充、新規就農を希望する若者らを対象に、1週間泊まり込みで、作物の栽培や収穫を体験する事業を始めた。農業に従事する適性があるか自ら判断してもらうのが狙いで、合宿形式で実施するのは珍しいという。体験事業を通じて就農する若者らを増やし、地域の農業振興につなげる。

「就農準備トライアスロン」と名付け、同社のサイトで募集を始めた。1回の参加者は2人以内で、就農後に栽培したい作物などを聞いたうえで、同社の契約農家約60軒の中から適切な農家を紹介する。

千葉県醤油協組らがインドネシア留学生受け入れ

千葉県醤油協組らがインドネシア留学生受け入れ

千葉県醤油工業協同組合(千葉市中央区)は千葉大学と連携、協力し、「アジア人材交流プロジェクト」の一環として、醤油醸造技術・産業を学ぶ留学生をインドネシアから受け入れる。2015年の4~9月の6カ月間、まず1人で実施し、16年度以降の受け入れ拡大も検討する。留学費用は同協組が負担する。留学生はインドネシア大学、ガジャマダ大学などインドネシアに9校ある千葉大学の姉妹校(国立大)から学生を選抜する。

世界最大のムスリムの国、インドネシアの学生に日本の醸造技術・醤油産業を学んでもらい、インドネシア現地メーカーへの技術供与やOEM(相手先ブランドによる生産)なども含め、長期的に日本の醤油産業の地位向上につなげるのが狙いだ。

兵庫・養父市の農地取引の特例認定 事業開始

 

兵庫・養父市の農地取引の特例認定 事業開始

政府は9月9日、国家戦略特区諮問会議で兵庫県養父市が求めた特例措置を認定した。市内の農地の権利移転の許可権限を市農業委員会から市長に移す。市は農村振興課を窓口に、農地の賃貸借や売買に関する申請を随時受け付ける。戦略特区の事業計画認定は全国初。市内農地の1割、230㌶を占める耕作放棄地の削減に向け特区事業がスタートする。

クラウド導入でレタス収量5割増に挑むグランパ

 

クラウド導入でレタス収量5割増に挑むグランパ

農業ベンチャーのグランパ(横浜市)は、温度や湿度などのデータを一元管理、分析して植物工場でのレタス栽培の収量増を目指す取り組みを始めた。今春クラウド型の生産支援サービスを取り入れ、すでにすでに生産の安定では成果を上げ始めている、複雑に絡み合う野菜の生育条件を解きほぐし、目指すのはレタスの収量5割増だ。

琵琶湖固有種ホンモロコ 河川溯り産卵 水産試験場確認

 

琵琶湖固有種ホンモロコ  河川溯り産卵  水産試験場確認

琵琶湖の固有種のホンモロコが沿岸部や接続水域の内湖だけでなく、内湖に流入する河川まで溯って産卵していることを、滋賀県水産試験場や滋賀県水産課などが近江八幡市の西の湖周辺の調査で初めて確認した。

調査は2012年、産卵期の3~6月、西の湖に注ぐ山本川と蛇砂川の中・下流域などで行われた。2河川で3月下旬以降、小石の河床やオオカナダモなどの水中の植物に産み付けられたホンモロコの卵を多数見つけた。

ホンモロコは味の良さから人気が高いが、約20年前から激減して12年の漁獲量は14㌧と最盛期の20分の1以下に減少。環境省のレッドリストで絶滅危惧種になっている。

JR東日本 合弁でいわき市に植物工場 16年稼働

 

JR東日本  合弁で いわき市に植物工場 16年稼働

JR東日本は9月3日、とまとランドいわき(福島県いわき市)などと合弁会社を設立し、いわき市で自然光利用型植物工場によるトマト生産を始めると発表した。年間生産量600㌧の植物工場を2015年夏着工、16年春の完成・稼働を目指す。初出荷は同年夏の見込み。収穫物は併設の観光農園での販売や加工食材、JR東日本の関連事業会社で活用する。

4日付で設立した合弁会社「JRとまとランドいわきファーム」は、事業化に向け15年4月に資本金を1億円に引き上げ、出資比率はとまとランドいわき50%、JR東日本49%、現地農家1%となる。JR東日本は地域振興のため、農業の6次産業化プロジェクトに取り組み、栽培に乗り出す初事例となる。

兵庫県がハウス栽培の次世代モデル施設整備

 

 

兵庫県がハウス栽培の次世代モデル施設整備

兵庫県は加西市に次世代園芸のモデル施設を整備する。国、県の支援で県の外郭団体が4㌶の大規模ハウスを整備し、農業生産法人や地元農協などが、9月中に設立予定の株式会社に貸し出す。県内産の木質チップを燃料とするなど、効率的に安定した大規模施設での生産ノウハウを確立し、地域農業の活性化に生かす。

新会社「兵庫ネクストファーム」は9月末までに設立する予定。資本金は1000万円で、農業生産法人のサラダボウル(山梨県中央市)が40%、東馬場農園(神戸市)が30%、JA兵庫みらい(加西市)が20%、野菜苗製造販売のハルディン(千葉県印西市)が10%を出資する。育苗から栽培、出荷、流通までを担う。