レタスやキャベツ16~28%高い 長雨、台風響く
長雨や台風の影響で野菜価格の上昇が目立ってきた。農林水産省が9月24日発表した野菜小売価格緊急調査(9月14~18日、全国平均)によると、対象の4品目が前週比4~28%値上がりした。産地の天候はシルバーウイークから回復してきたが、当面影響が尾を引きそうだ。レタスは1㌔764円と前週比28%高い。キャベツも1㌔239円と同16%高い。キュウリとトマトも前週比4~5%値上がりしている。
オーミケンシ 木材から食品素材 低カロリーが特徴
紡績大手のオーミケンシは木材から低カロリーの食品素材を製造する技術を開発した。パルプを分解してできるセルロースを溶かしてコンニャク粉などを混ぜて麺などに加工する。低カロリーで満腹感を得られるため、ダイエット食品や医療食に使える。2016年にも量産を始めて食品メーカーに供給し、新たな収益事業に育てる。
今回開発した食品素材は「可食セルロース」で、カロリーがゼロ。コンニャクと混ぜても100㌘当たり7㌔㌍とごはんの約20分の1という。セルロースはジャムやアイスクリームの粘り気を出す添加物などに使う。ただ苦みが強く、単体では食品素材に向かなかったため、低温で溶解して苦みを弱めた。
食品メーカーや飲食店と共同で今後、可食セルロースを使う商品の開発を進める。加古川工場(兵庫県加古川市)で生産設備を導入する。
ゆず加工品でアジア市場開拓 栃木の万葉柚子協議会
農業生産者や食品メーカーなどでつくる万葉柚子(ゆず)協議会は、栃木県産のゆずを原料とした加工食品の輸出を始めた。8月からゆずタルトやゆずコショウなど4品目を香港に出荷し始めており、年内にもシンガポールやタイに輸出する。ゆずは栃木県の特産品で、輸出を通じて「万葉柚子」のブランドを高め、販路を拡大する。
万葉柚子協議会は栃木県内のゆずの生産農家や東京フード(佐野市)、青源味噌(宇都宮市)といった中小食品メーカーなど計43会員で構成している。県内の樹齢30年以上の完熟した木から収穫したゆずだけを「万葉柚子」と名付けてブランド化し、万葉柚子を使った加工食品の開発も手掛ける。これまでにギョーザやゼリーなど22品目を商品化している。