生サンマ卸価格1割安 今シーズンは豊漁だが小ぶり
旬を迎える生サンマの卸価格が安い。東京・築地市場で現在、1㌔760円程度が中心。前年同時期に比べ1割安い水準だ。7月の北海道に続き、8月下旬に岩手県の三陸沖で獲れたサンマも、ようやく本州で初めて水揚げされた。
今シーズンは量自体は多いが、小物が多い。そのため、都内のスーパーの価格は1匹200円程度と例年に比べ1~2割安い。
カゴメ 乾燥米を野菜ジュースで戻す 非常時用で提案
カゴメは非常時の備蓄用食品に用いられているアルファ化米の調理に、野菜ジュースを使う方法を提案する。備蓄の水が不足しても水の代わりに野菜ジュースを使っておいしく食べられることをアピールする。カゴメは今年2月に賞味期限が5年間の野菜ジュースを発売しており。長期保存が可能な食品同士の組み合わせで備蓄用途の需要を伸ばす考えだ。
アルファ化米は炊いた飯を乾燥させるなどした保存食でお湯や水で戻して食べるのが一般的だ。登山などアウトドアで使われるほか、保存性や携帯性の高さから備蓄食品としての用途も広がっている。この乾燥米を野菜ジュースで戻す、非常時活用法を紹介した専用のパンフレット約3万枚を制作。防災用品の展示会などで配るほか、量販店や防災専門店などの店頭にも置く。自治体などの担当部署にも提案する。
玄米粉のラーメンと玄米ドリンク発売 福井のマイセン
農業生産法人のマイセン(福井県鯖江市)と関連会社のマイセンファインフード(同)は9月、玄米を使ったラーメンと玄米ドリンクを発売する。インターネット通販サイトで販売するほか、健康食品店やスーパーなどに卸販売する。小麦アレルギーや健康志向の人の需要を取り込む。
玄米ラーメンは残留農薬検査で農薬が検出されなかった玄米粉のみを使う。しょうゆ味のスープは動物性の原料を使わないため、ベジタリアンの人でも味わえる。2食入りで570円(小売価格、税抜き)。
玄米ドリンクは玄米と水飲みを使ってつくった。酵素で玄米の成分を分解し、やさしい甘みに仕上げた。1本195㌘入りで250円(小売価格、税抜き)。コメを原料にした飲料は「ライスミルク」は米国やイタリアで健康志向の人に人気を集めており、日本でも注目が高まりつつあるという。
極洋 鹿児島県指宿市に新工場 地産ブランド育成
水産大手の極洋は鹿児島県指宿市に水産や農畜産品の加工工場を新設し、同市と連携して名産品作りに取り組む。水産加工品を地産ブランドとして飲食店などに売り込む。自治体は極洋の開発力、販路を生かして地域の魅力をアピールできる。
指宿市から誘致を受け、7月に現地子会社の指宿食品(指宿市)を設立した。建屋を地元の水産加工組合から借り受け、生産ラインを導入するなどして新工場に改修する。総投資額は約3億円。2016年春に稼働する予定。まず同社が得意とするカツオのたたきを生産し、「指宿ブランド」を冠して販売する。初年度はカツオのたたきを年間1000㌧生産し、8億円の売り上げを見込む。