クロマグロ 大西洋で2年ぶり漁獲枠拡大へ
大西洋クロマグロの漁獲規制を話し合う大西洋まぐろ類保存国際委員会(ICCAT)の科学委員会は、最大の漁場となる東大西洋・地中海で親魚の漁獲枠を1万㌧程度増やせるとする報告書をまとめた。他の地域に先んじて漁獲規制した結果、資源が回復したためだ。2015年から日本などの漁獲枠も拡大される見通し。実現すれば2年ぶりとなる。漁獲枠は今年11月にイタリアで開くICCAT年次総会で決める予定。
9月のコメ需給見通し横ばい DIの低下一服
米穀安定供給確保支援機構(東京都中央区)が10月9日発表した9月のコメの需給判断を示す指数(DI)は、3カ月先の見通しが前月に比べ横ばいの19だった。4カ月連続続いた低下が一服した。生育終盤の日照不足でコメの粒の成長が十分でなく、作況が悪化するとの観測が政府などから出ているのを反映したもようだ。
DIは流通業者や出荷団体へのアンケート調査を数値化し、ゼロに近づくほど需給が緩み、100に近づくほど締まることを示す。価格判断の見通しDIは、前月比4ポイント高の23で8カ月ぶりに前月を上回った。農林水産省が発表した2014年産米の9月15日時点の作況指数は101(平年100)の見込み。
発泡酒12年ぶり出荷増 「プリン体ゼロ」効果
ビール大手5社が10月10日発表した発泡酒の1~9月の出荷量は前年同期比1.7%増の4430万ケース(1ケースは大瓶20本換算)となり、12年ぶりに前年実績を上回った。7月にサッポロビールがプリン体ゼロの「サッポロ 極ZERO(ゴクゼロ)を発売したのに続き、キリンビールなど3社もプリン体ゼロの商品を売り出したことから盛り返した。発泡酒は、酒税率の低い第3のビールに押され低迷が続いていた。
発泡酒と第3のビールを含むビール類は、前年同期比1.6%減の3億1329万ケースとなり、過去最低となった。ビールは同1.0%減の1億5480万ケースと振るわなかった。豪雨など天候不順で需要期の夏場に販売が落ち込んだのが響いた。
即席めん各社15年1月から値上げ 原材料高騰などで
即席めん各社の値上げ発表が相次いでいる。これまでに日清食品、明星食品、サンヨー食品、マルタイ、エースコックなどが、いずれも2015年1月1日出荷分から値上げすると発表。円安による原材料価格の高騰や包装資材の値上がりに伴うコスト増を、自社で吸収できないと判断した。
値上げ幅は、日清食品が「チキンラーメン」「ラ王袋麺」「カップヌードル」「どん兵衛」「Spa王」など約250品目を5~8%、明星食品が「チャルメラ」「中華三昧」など約100品目を3~8%、エースコックが「スーパーカップ1.5倍」「ワンタンメン」の5食パック、「わかめラーメン」5食パックなど約200品目を3~9%それぞれ引き上げる。