台湾モスバーガーも代金払い戻し 廃油使用の油で
台湾で廃油を原料とした食用油が流通していた問題で、ハンバーガーチェーンの「モスバーガー」を運営する現地法人は9月13日、主力のモスバーガーなど5つの商品に食用に不適な油が使用されていたと発表した。レシートの提示で払い戻しに応じる。
農学部人気をけん引する女子学生 志願者急増
大学の農学系学部の人気が高まっている。けん引役は女子学生だ。圧倒的に男臭いイメージが強かった東京農業大学も実に新入生の4割強を女子が占めている。明治大学農学部の女子の志願者は6年前から1500人以上増えた。この間、男子学生の増加は1000人にも満たない。女子の急激な志願者の増加が全体の倍率を引き上げ、農学部のレベルを高めている。
農学部復活のきっかけは、急速なバイオ技術の進展だ。様々な生物のゲノムが解読され、品種改良や作物栽培のあり方が急速に発展した。これに伴い、農学部学生の就職先もこれまでの食品製造業にとどまらず、医療系、金融サービス系などバラエティーに富んできた。志願者急増の女子学生らも実は、将来の就職先や就きたい職業を考えあわせたうえでのものだ。就職先について産業界のニーズは、もはや農学部出身=農業・農業関連産業という構図は全くあてはまらなくなっているのだ。こうしてみると、農学部人気は一過性のものではなく、地に足の付いた選択肢の一つとなった。
ところで、農学部を抱える私立大は少なく、全国でも明治大や近畿大など現在6校しかない。こんな農学部人気を見越してか、龍谷大は来年度農学部を設置するという。
関空の13年食輸出額は75億円 10年で2倍以上に
2013年度の貿易統計によると、関西国際空港からの食料品輸出額は75億円だった。もともと桃やブドウなど果実類の輸出が盛んだったが、最近では牛肉や鮮魚などに広がり、輸出額はここ10年で2倍以上に増えた。この結果、牛肉、豚肉などの輸出が盛んな福岡空港(56億円)には追い付いたが、首都圏の成田・羽田空港(138億円)との差は埋まらない。関西圏の食料品輸出を担う、関西・食・輸出推進事業協同組合を支援する日本貿易振興機構(ジェトロ)は「関西の食品輸出は出遅れ感が強い」と指摘する。
食品輸出拡大のカギを握るのは関空の有効活用だ。関空はアジア地域への航空便網が充実している。また、敷地がコンパクトなため、成田よりも税関手続きが速い。これらの利点をより前面に打ち出し、輸出拡大につなげたい。
中国産ソバ大幅減産見込みで価格上昇 卸値2割高
中国産ソバの価格が上昇している。収穫が本格化している2014年産の作付面積が前年よりも大幅に減少し、減産見通しが強まっている。国産ソバも主力の北海道産の作柄が悪化しているとの観測が出ている。また、中国産から国産に需要シフトするとの見方もあり、先高観につながっている。
中国産ソバの製粉会社の卸価格は現在流通している13年産で45㌔当たり5250円(中心値)となっている。12年産と比べ2割高い。13年産の生産量が少なかったためだ。14年産の生産量は大幅に減少するとの見方が強い。中国の輸出業者によると、主産地の作付面積は前年比46%減少した。ソバより先に種をまくとうもろこしの作付が順調だったことや、アワなど他の作物への転作が進んだ。現地でソバより高値で売れるためだ。
国産ソバも先高観が強い。生産量の5割近くを占める北海道産に、8月の大雨の影響で冠水による生産減の観測があるためだ。また、今年から農家への補助金が減ったため、作付面積も増えていないとみられていることもその背景にある。