米連邦控訴裁 トランプ政権の関税措置差し止め支持

米国の連邦控訴裁判所は8月29日、トランプ政権が発動した相互関税や一律関税などの措置について、差し止めを命じた、1審の国際貿易裁判所の決定を支持する判断を示した。今回の決定によると、10月14日までは対象となった関税措置は継続されるという。 これに対して、トランプ政権は直ちに連邦最高裁判所に上訴する意向を示した。

日・印首脳会談「経済安保イニシアチブ」創設

石破首相とインドのモディ首相との首脳会談は8月29日午後6時すぎからおよそ1時間半にわたり首相官邸で行われた。両首脳は半導体や重要鉱物、AI、医薬品などの分野での協力を強化するため「経済安全保障イニシアチブ」という新たな枠組みを創設することで合意した。 安全保障分野では2008年に署名した「共同宣言」を改定し、防衛協力の具体策を盛り込むことを確認した。経済分野ではインドに対し、今後10年を念頭に10兆円の民間投資を行う新たな目標を設定したほか、インドから日本への人材5万人を含め、今後5年間に双方向で50万人以上の交流を目指すことでも一致した。 会談の成果としての共同声明や環境、医療、地方自治体の交流などの分野で、今後10年の具体的な方向性を示す「共同ビジョン」など11の成果文書を取りまとめた。

山口・長生炭鉱の坑道で発見された骨は人骨と確認

戦時中の山口県宇部市の海底炭鉱「長生炭鉱」の坑道を調査している市民団体が見つけた複数の骨のようなものは、警察が調べた結果8月27日、人の骨と確認された。 戦時中、1942年に同炭鉱で発生した水没事故で183人が犠牲になっており、その犠牲者の遺骨の可能性がある。ただ、身元の確認をどう進めるのかは決まっておらず、課題になっている。

札幌市で発見のクジラ化石 世界初の新種と判明

札幌市博物館活動センターによると、2008年に札幌市南区で発見されたクジラの化石が、約900万年前のもので、新属新種のセミクジラの一種であることが分かった。世界初の発見。同センターによる17年にわたる調査と研究の結果分かり、海外の学術誌に発表された。学名はメガバラエナ・サッポロエンシスで、和名はサッポロクジラと名付けられた。

トヨタ 7月の世界販売5%増の89.9万台 過去最高

トヨタ自動車の7月の世界販売台数(レクサス含む)は、前年同月比5%増の89万9,449台だった。7月として過去最高を更新した。 海外販売は7%増の76万4,200台。関税引き上げで影響が懸念された米国は20%増の21万8,022台となった。中国は6%増の15万1,669台で、6カ月連続で前年同月を上回った。

法務省「法定養育費」月額1人2万円の省令案

2026年5月から「法定養育費」制度が施行されるのを前に、法務省は子ども1人当たり月額2万円とすることなどを柱とする省令案をまとめた。民法改正に伴い、子どもの養育費の取り決めをせず離婚した場合に一定額を請求できるのが「法定養育費」制度。 子どもの最低限度の生活を維持するのに必要な標準的な額として、子ども1人当たり月額2万円としている。また、養育費の支払いが滞った場合は、財産を差し押さえて子ども1人当たり月額8万円までを上限として優先的に弁済を受けることができるとしている。 法務省は、法定養育費はあくまでも暫定的な措置として周知を図りたいとしている。

KDDI スターリンク活用で通信圏外でもデータ通信可

KDDIは8月28日、衛生通信網の「スターリンク」とスマートフォンを直接繋いで山間部など通信圏外のエリアでも、アプリでのデータ通信ができるようになったと発表した。これまではメッセージの送受信といった文字情報のみの利用にとどまっていたが、一部の機種では地図サービスや天気情報など19のアプリが使えるようになったという。

ドジャース大谷 749日ぶり勝ち投手 手術から復帰後初

MLB、ドジャースの大谷翔平選手が8月27日、本拠地ロサンゼルスで行われたレッズ戦に投打の二刀流で出場して5回1失点と好投し、2回目の右ひじ手術から復帰後、初めて勝ち投手となった。6月に投打の二刀流として復帰した大谷選手が、勝ち投手となるのはエンジェルス時代の2023年8月9日以来749日ぶりで、ドジャース移籍後初めて。 この試合、大谷選手は5回1失点で勝ち投手の権利を持ってマウンドを降りた。球数は復帰後最多の87球、打たれたヒット2本、与えたフォアボール2個、9奪三振の内容。防御率は4.18となった。ドジャースこのあとリリーフ陣が無失点でつなぎ、5対1で勝った。大谷は打者では5打数1安打で、打率は2割7分8厘としている。

こども家庭庁 概算要求7兆4,000億円余 プレコン普及へ

こども家庭庁は8月26日、自民党の会合で総額7兆4,000億円余となる来年度予算の概算要求を示した。今年度の当初予算より950億円余多くなっている。来年度の事業項目で目新しいのは「プレコンセプションケア」の普及に向け、その体制整備を掲げている点。 プレコンセプションケアとは、早い段階から妊娠や出産などの正しい知識を身につけ、自分自身の健康に向き合うとする考え方で、この普及に向けて、思春期の健康相談体制を整備するとしている。

東ティモール大統領 ASEAN加盟弾みに日本と連携強化

東ティモールの独立運動の指導者の一人として、ノーベル平和賞を受賞したことで知られるラモス・ホルタ大統領は訪日中の8月26日、同国が今年10月に正式にASEAN(東南アジア諸国連合)に加盟するのを弾みに日本との経済連携を強化したいという考えを明らかにした。 同氏は海外からの投資が拡大することに期待を示し、とりわけ日本との協力関係を一層拡大させたいとしたうえで、「東ティモールの石油や天然ガスの開発をはじめ、観光や漁業などの分野で経済連携を強化したい」との意向を表明した。