企業が原則25%まで出資できる農業生産法人について、5年間、農産物を作り続ける条件を満たせば、出資制限をなくし農地の所有を認める案が自民党内で浮上している。農業に企業の活力を呼び込むのが狙い。企業が撤退する場合は農地を国が没収する規定も設ける。ただ、農林水産省は農地の貸し借りで大規模化を進めたい考えで、実現に向けた調整が課題になりそうだ。
政府の規制改革会議ワーキンググループは5月14日、農業生産法人への企業の出資制限を現行の「総議決権の25%以下」から「50%未満」に緩める案を示した。さらに一定期間の生産継続などの条件を満たせば50%以上の出資も認め、事実上、企業が農地を持てるようにすべきだとしている。