トム・クルーズさん、ミナミのイベントに登場
米映画俳優のトム・クルーズさん(51)が6月26日、大阪・ミナミの繁華街にサプライズイベントで登場。ファンの声援に応えながら道頓堀川を船でクルージングし、主演映画「オール・ユー・ニード・イズ・キル」をPRした。クルーズさんは船上から「マイド、オオキニ」とあいさつ。主催者によると、集まったファンは約3000人。クルーズさんが手を振るたびに歓声が上がっていた。
リニア同時開業を官民連携で推進 協議会設置
大阪府、大阪市、関西経済連合会、大阪商工会議所などはリニア中央新幹線の大阪までの同時開業を推進する協議会を7月18日設立する。これまでは各団体が個別に同時開業を要望してきたが、官民が連携して推進組織を設けて活動を強化する。
6月24日に政府が閣議決定した新しい成長戦略にリニア早期開業は盛り込まれたが。大阪への同時開業が明記されなかった。各団体がまとまって必要性を訴える。活動内容は国への働きかけのほか、住民らへの広報を実施する。同時開業の障害とされる新大阪駅周辺の工期短縮や建設工事の際に発生する残土の活用なども研究する。
7月18日に大阪市内で開く設立総会では事業計画や国への要望書案をまとめる。総会後には国会議員らを招いて同時開業の推進大会を開く。
兵庫県養父市 農業特区始動 農地売買の許可業務を市へ
国家戦略特区の農業特区が兵庫県養父市で始動する。同市の農業委員会が、農地の売買・賃貸借の許可業務を市に移すことに大筋で合意し、6月27日の臨時総会で正式に決める。耕作放棄地の解消を目指す特区の目玉事業に道筋が付いたことで、早ければ今夏にも区域計画が認定される見通しだ。
許可業務が農業委員会から自治体に委譲されれば全国初となる。今後は政府や市、事業者などが参加する区域会議が7月に開催される予定。早ければ今夏、6次産業化の推進や農家レストランの運営なども盛り込んだ特区の区域計画が認定される見通し。
養父市は100%出資して2013年に設立した株式会社「やぶパートナーズ」による農業生産法人への出資や、法人を直接設立するといった先行事業を14年度中に固めたい考えだ。
スプレッド
本社 京都市下京区
従業員 19人
設立 2006年
売上高 7億6000万円(2014年3月期)
植物工場で栽培する無農薬レタスに引き合い殺到
野菜栽培ベンチャーのスプレッドは、植物工場でレタスを栽培している。屋内のため天候や季節に左右されずに安定供給でき、害虫の侵入を防いで無農薬で栽培するため全国のスーパーや百貨店、外食店などから引き合いが相次いでいる。最近では海外から現地生産を要請されるほど、植物工場での無農薬野菜栽培に対するニーズは強く、将来的には事業の海外展開も視野に入れる。だが、まずは首都圏に工場新設を検討、全国最大のレタス農家を目指し、事業拡大を進める。
京都府亀岡市の工場には土の代わりに水耕栽培の棚が所狭しと並ぶ。生産現場を見ていない人には、農業というより装置産業(?)といった方が理解しやすいのではないか。そんな工場で、フリルレタスなど4種類のレタスを1日当たり2万1000株生産。グループの物流会社を通じて全国約100社に供給している。
ここで生産されるレタスは、無農薬で土も付いていないため、洗わずに食べられる。露地物に比べてビタミンAも豊富だ。安心・安全な食品への需要が高まっており、工場で生産される野菜の需要は、今後とも大きく増え続けるとみられる。
稲田信二社長は、野菜卸の会社に10年勤めた後、2006年に起業。生育に最適な温度や湿度を見つけることや、アンモニアや鉄分など栄養分を含んだ養液を吸収させることなど試行錯誤の連続。この間に栽培ノウハウの蓄積が進み、いまようやく「事業としては軌道に乗り始めたばかり」で、14年3月期に初めて黒字を達成したと苦労の一端を語る。だが、生育に必要な照明の費用が電気料金引き上げで月300万円も増えており、削減が大きな課題という。
当面、まず首都圏新工場などで3年後に日産10万株の生産を目標にする。併せて当初の50日から40日に短縮することにメドが立った栽培日数をさらに短縮し、品質向上にも取り組む。「工場野菜」には事業拡大に向け、まだまだ技術開発の余地がありそうだ。
(*日本経済新聞より大意引用)
ニュージーランド(NZ)の乳業最大手フォンテラは北海道に低コスト生産のモデル酪農場を設ける。生乳の生産コストが日本の4分の1とされるNZの手法を国内の酪農家に伝、指導料などの形で収益を得る方針。海外の乳業大手が日本で酪農場を手掛けるのは初めて。
フォンテラは仏ダノンやスイスのネスレなどに続く世界4位の乳業メーカーで、2013年度の売上高は1兆5000億円。同社はNZ政府や同国の酪農団体などと専門組織を設立、モデル酪農場の立地選定などの調査に入った。5年後をメドに100頭程度の乳牛の飼育が想定されている。農林水産省や北海道は調査作業を支援するほか、技術指導を望む酪農家を紹介、国内酪農の競争力強化につなげる。
会津冨士加工(福島県会津若松市)社長 松永 茂さん(61)
農業とは無縁の半導体メーカーが、常識破りの野菜作りに取り組み、腎臓病の人も安心して食べられる、カリウムを80%以上もカットした「低カリウムレタス」の開発に成功した。この会社、本業が不振で従業員の大幅なリストラを迫られる、会社存亡の窮地に、半導体工場を野菜工場に転換する決断をした。それが会津冨士加工の社長、松永茂さんだ。
しかし、通常の野菜工場ではない。農業のプロからみれば矛盾だらけの野菜作りだった。植物の三大要素の一つ、カリウムを抑えたレタスなど農家の立場からすれば本来あり得ないことだ。腎臓の病気を抱える人、透析患者ら需要は確かにあるものの、誰もそんな野菜の開発に成功していなかった。そこで通常、カリウムを多く含む生野菜を控えなければならない人でも、普通に安心して、笑顔で食べられる低カリウム野菜の量産化に取り組んだのだ。開発には半導体メーカーならではの、様々なノウハウが生かされた。
開発されたのはレタスが1個480円。でも売り切れるほどの人気商品。無農薬で2週間経ってもシャキシャキの鮮度を保ち、苦味もないという。
レタスに次いで、まもなく販売開始されるのがメロンだ。何年ぶりかでメロンを食べたという透析患者の笑顔を見ながら、早くも次の低カリウム野菜の開発目標を指示する松永さん。いまトマト、イチゴの開発に取り組んでおり、早晩、生鮮スーパーに並ぶことだろう。