全農 14年産もち米価格据え置き 在庫高水準で

全農 14年産もち米価格据え置き  在庫高水準で

 全国農業協同組合連合会(全農)は2014年産のもち米の契約栽培の販売基準価格を、引き下げた前年産の水準におおむね据え置いた。近年の増産で在庫がいぜんとして高水準なためだ。ただ、割安感から需要が堅調な北海道産などは2年前の水準に引き上げた。実際の販売価格は秋の収穫期に、基準価格から上下5%の範囲内で全農が決める。

 もち米は生産量約30万㌧のうち3分の1を全農が集約、販売する。このうち7割程度をもち製造会社などとの契約栽培が占める。主食用米の生産量約800万㌧に対して、もち米の市場規模は小さい。産地が北海道、佐賀県、新潟県などに限られることもあり、需要家は安定調達を重視する傾向がある。

 新潟産「こがねもち」は60㌔当たり1万8300円。13年産の販売価格と同額に据え置いた。佐賀県産「ヒヨクモチ」も前年産と同額の1万5300円とした。昨年の販売価格は、こがねもちが基準価格に比べ300円(1.6%)、ヒヨクモチが200円(1.3%)それぞれ下がっていた。北海道産は「はくちょう」などを200円(1.4%)高の1万4300円と値下げ前の12年産の水準に戻した。