地元の伝統野菜がメーン食材 長岡市「SUZUDELI」
大都市圏はじめ地方都市でも大手レストランチェーンが市場を席けんする中、異彩を放つ店舗もある。地元の伝統野菜をメイン食材に据えた、新潟県長岡市のカフェレストラン「SUZUDELI(スズデリ)」がそれだ。信濃川沿いの川西エリアにあるショッピングモール「リバーサイド千秋」のレストラン街の一角にある。
SUZUDELIの特徴は、昔から地元で愛されてきた伝統野菜「長岡野菜」をメイン食材として使うこと。長岡野菜には甘みの強い「大口レンコン」、蒸すとおいしい「巾着なす」などがある。ただ、味は抜群だが、色や形が不揃いでスーパーマーケットや青果店では売りにくく、生産者も年々減少している。そんな長岡野菜の魅力を地元の人に知ってほしい。それが出発点だった。
SUZUDELIはイートインだけでなく、洋風の総菜(デリカ)をテークアウトでも販売するデリカテッセンと呼ばれる業態の店だ。店舗面積は33坪(100平方㍍)。主な客層は30~50代の女性で、客単価は平均して昼は1000円、夜は1500円とやや高めの価格設定となっている。それでいて1日に100~150人ほど来店し、ランチ中心の業態ながら、月商610万円に達している。