地産地消へ正念場 宝酒造が米国で“日本酒”生産

地産地消へ正念場宝酒造が米国で“日本酒”生産

 米国で清酒を生産しているのはカリフォルニア州に拠点を構える米国宝酒造。もともと1977年に現地へ進出した酒造メーカーを宝酒造が82年に買収したもので、83年に「松竹梅」ブランドの清酒の現地生産を始めた。2009年から11年にかけて最新設備を導入し、現在の生産能力は原酒ベースで7500㌔㍑。アルコール度を調整した製品ベースでは9750㌔㍑程度。

 同社の販売先は全米50州のうち49州に上る。ただ、日本食レストラン向けが大半を占めているため、今後は日本食以外の食品流通などへの浸透度がカギとなる。日本酒の本格的な「地産地消」へまさに正念場だ。とはいえ、世界的な日本食ブームの定着によって、米(コメ)のワインであるSAKEのファンは着実に増えつつある。