陸上で「漁業の工業化」推進 岡山理大・山本准教授

陸上で「漁業の工業化」推進  岡山理大・山本准教授

海上ではなく、内陸部で魚の養殖・研究を手掛ける研究者は、まだ稀有な存在だ。岡山理科大の山本俊政准教授もそんな一人。山本氏が手掛ける、陸上での漁業専用の研究施設では、巨大な水槽の中で大量のウナギやフグが飼育されている。天候や海水汚染などによるリスクを減らした「漁業の工業化」を目指し、飼育技術を磨いている。5月に陸上の巨大水槽で飼育したマグロを初出荷した。

偶然、海水の成分のうち、海生生物が生存するのに不可欠な成分量はごくわずかと分かり、山本氏の研究が始動した。海水から海生生物に不可欠な成分だけを抜き出し、この「漁業の工業化」プロジェクトに活かされている。