ウナギの産地価格1割下落 引き合いは堅調

ウナギの産地価格1割下落  引き合いは堅調

ウナギの取引価格が下落した。産地価格は最も需要が増える7月の土用の丑(うし)前と比べて1割安い。ただ、二ホンウナギが国際自然保護連合(IUCN)のレッドリストで絶滅危惧種に指定されたことで、消費者の注目が高まった。そのためか需要のピークは過ぎたが、割安感も出たことで、引き合いは堅調だ。現在、愛知や九州の主産地では1㌔(1尾250㌘サイズ)3500~3800円で取引されている。

近年、シラスウナギの不良続きでウナギの需要が減少、売り場が疲弊していた感があったが、皮肉なことに二ホンウナギの絶滅危惧種指定をきっかけに、ウナギが復活。都内のスーパーでは「8月の売り上げが昨年と比べ数十%増えた。売り場面積も2倍に拡大した」ところもある。かば焼き専門店でも土用の丑以降も、ここ数年になく好調との声が聞かれる。