鶏卵相場 高値で安定 1㌔242円で5年間の平均比15%高
需要最盛期の年末が近づく中、鶏卵相場が高値で安定している。昨年は11月の1カ月間で2割以上高くなったが、今年は一転して落ち着いた動きとなっている。高値を受けて小売店が特売を減らしていることや、加工業者が早めに手当てを進めたことで、昨年のような品薄状態とはなっていない。
指標となるJA全農たまご(東京都新宿区)のMサイズ加重平均価格は、盆休み明けから9月中旬にかけて3割ほど上昇した。ところが、その後の2カ月はほぼ横ばいで推移した。11月中旬に1㌔245円と5円(2%)引き上げられただけだ。11月の平均価格(1㌔242円)は過去5年の平均に比べて15%高い。このため、1パック(600㌘前後)98円の特売では採算に合わない。供給が安定していることで需給は均衡しており、年末までの上昇幅は最大1㌔10~20円程度とみる向きが多い。