冷凍エビの産地価格下落 バナメイの中国需要減
冷凍エビの産地価格が下落している。バナメイの主産地ベトナムの取引価格は1㌔10㌦程度(指標サイズ)と直近の高値を付けた9月から約15%下落した。前年同期と比べると3割安い。中国での消費の落ち込みや米国のクリスマス向け需要が一巡したうえ、供給が増えている。
2013年はアジアで病害が広がり、最大輸出国のタイでは生産量が半減した。相場は春から年末にかけ4割上昇した。今年はベトナムやインドネシアで養殖池の拡大などにより生産が前年から数十%増えたとみられる。タイでも病害対策が進み、15年以降は増えるとの見方がある。先安観から買いを控える動きも出ている。
国内の卸値はベトナム産の大口需要家向けが1.8㌔当たり2200円前後で9月から横ばいだ。円安のため産地価格の下落が反映されにくい。1年前と比べてみると2割安いが、年末の需要期を前にしても荷動きは鈍いという。