ジェイトレーディング クロマグロ養殖のカリ・ツナ買収
水産物の輸出入を手掛けるジェイトレーディング(東京都港区)は、クロマグロを養殖するカリ・ツナ(クロアチア)を買収する。カリ・ツナはメキシコなどでマグロ養殖事業を手掛けるウマミ(米カリフォルニア州)のグループ企業で、関連会社が保有する全株式を譲り受ける契約を結んだ。買収金額は12億円。カリ・ツナの買収を通じて、地中海で養殖マグロ事業に参入する。
国内の独立系投資ファンドのインテグラル(東京都千代田区)が出資した。カリ・ツナは年間1000㌧程度のクロマグロを生産している。クロアチアでクロマグロ生産の6割のシェアを持ち、重量換算で5030㌧の魚を養殖する能力がある。ジェイトレーディングは従来の輸出入に加えて、養殖機能を統合することで、トレーサビリティー(生産履歴の追跡)の強化などを図る。カリ・ツナは現在、ほぼ全量を日本に輸出しているが、米国や欧州への輸出も視野に入れる。