原料そば粉 国内外で不作と円安で高騰 そば店ピンチ
2014年産のそば粉の価格が上がり、そば店の経営を圧迫している。国内外での不作と円安が原因だ。年末の書き入れ時を前に値上げは難しく、関係者らは「多くのそば店は簡単に価格転嫁できない」と頭を抱えている。
そばの原料は8割近くを輸入に頼っている。その輸入の大半が中国からで、現地での不作と円安により輸入価格が高騰した。財務省の貿易統計によると、原料となる皮をむく前の「玄そば」の中国からの輸入価格は10月、1㌧当たり約9万2000円と前年同月から6割超も値上がりしている。さらに国産の4割強を占める北海道で、夏から秋にかけて天候不順が続き、不作となったことも追い打ちをかけた。その結果、業界関係者によるとそば粉の仕入れ価格は、昨年より2割程度上がっているという。