天候不順で野菜品薄感強く高値 7~8割高
4月の天候不順で野菜の高値が続いている。東京・大田市場ではキャベツの卸価格が平年に比べ7割高く、ジャガイモは8割高い。日照不足による生育の遅れや、雨で野菜が傷むといった影響も出ている。全国的にこの数日間に気温が大きく上昇したことも、今後の価格動向に懸念を与えている。
日照不足や雨に加え、多くの野菜の端境期にも重なった。キャベツは神奈川産などの出荷が例年より早まった一方で、千葉産は植え付けが遅れた。白菜は例年なら出荷量の増える4月中旬に天候不順が直撃し、卸価格が前年比3倍となった。鹿児島産のジャガイモは雨で収量が1割以上減った。トマトも佐賀産などが天候不順の影響を受け、出荷量が安定しない。
農林水産省が4月28日発表した野菜小売価格緊急調査(4月20~24日)でもキャベツが平年比28%高く、レタスが50%高だった。調査対象の4品目すべてが平年を上回った。