水産大手2社がエビ・マグロ養殖に本格参入

水産大手2社がエビ・マグロ養殖に本格参入

日本水産は、国内でも最も食べられているエビの一つ「バナメイエビ」の陸上養殖技術を確立し、事業化に乗り出す。マルハニチロも完全養殖クロマグロの稚魚の養殖工場を新設した。資源保護の広がりなどで水産物の安定調達は難しさを増している。大手各社が幅広い水産物の「育成」に本腰を入れることで、将来的な市場の安定にもつながりそうだ。
日本水産は2015年度中に気候が温暖な九州南部に養殖場を設け、18年度までに年間200㌧の出荷を目指す。総投資額は約4億円。マルハニチロは卵からふ化させる完全養殖クロマグロの稚魚を育てる養殖場を大分県に新設した。同社は今年度から一部小売業などへの出荷を始める。16年度からは本格販売に踏み切る計画で、稚魚の生産体制を強化する。