仁徳天皇陵の濠浄化へ工業用水 堺市が利用を検討

仁徳天皇陵の濠浄化へ工業用水 堺市が利用を検討

「百舌鳥・古市古墳群」の世界文化遺産登録を目指す堺市が、大仙陵古墳(仁徳天皇陵)の濠(ほり)の水質改善に、工業用水の利用を検討している。水位が低下しプランクトンが異常発生すると、アオコで水が濁り景観に影響することから、堺市は以前に効果のあった工業用水の活用を再び注目した。登録審査に水質は影響しないが、市河川水路課は登録の後押しをしたいとしている。
古墳管理は宮内庁の管轄だが、堺市も協力して水質浄化に取り組んできた。今回、堺市が検討するのは、井戸水と工業用水を1日400㌧ずつ、計800㌧を放水する案だ。水量は現在と同じだが、観光客が集まる古墳南側は、工業用水の放水口に近くとくに浄化が期待できる。