桂 春団治さん(85)心不全で死去 四天王の最後の1人

桂 春団治さん(85)心不全で死去 四天王の最後の1人

戦後、滅亡寸前といわれた上方落語の復興に尽した四天王の最後の1人、磨き上げた芸風で知られた桂春団治(かつらはるだんじ、本名・河合一=かわい・はじめ)さんが1月9日、心不全のため亡くなった。85歳だった。親族や直系の弟子らで密葬を営んだ。
春団治さんは、三代目桂米朝、六代目笑福亭松鶴、五代目桂文枝(いずれも故人)とほぼ同時期の入門で、衰退していた上方落語再生の原動力として活躍した。
芸風は地味だが手堅く、テレビやラジオにほとんど出演せず落語一筋。粒よりのネタを完璧に演じることに全力を傾けた。中でも「野崎詣(まい)り」「いかけや」「代書」などは至芸といわれた。