大阪狭山市「ため池水素発電」事業化 全2.5万世帯へ供給

大阪狭山市「ため池水素発電」事業化 全2.5万世帯へ供給

大阪府大阪狭山市が100%出資する事業会社「メルシー for SAYAMA」が、4月からの新年度、国内最古のダム式ため池「狭山池」の水から生成した水素で発電する事業を始める。
池の水を電気分解し、水素を発生させる。水素発電は再生可能エネルギーとして注目されているが、自治体が出資する企業が取り組むのは異例。平成32年度にも事業を本格化させ、同市内の全戸約2万5000世帯への供給を目指す。
国の補助金や民間企業からの出資、融資などで事業を進める方針で、メルシーと民間企業6社は事業化に向けた研究会を立ち上げた。3月の会合では新たに5社が加わり、今後も合流する企業があることが報告されている。
28年度は大阪狭山市内にあるため池「大鳥池」の近くに池の水を使って、水素生成と発電を行う施設を設計、建設に着手。メルシーや協力企業が建設費を賄う。電気の地産地消を目指し、当初は公共施設で使用し、出力をアップさせ、32年度にも市内全域に広げ、全世帯分を賄う計画。