コメの価格「今後も下落続く」6割 日経が生産者に調査

コメの価格「今後も下落続く」6割  日経が生産者に調査

日本経済新聞社が実施した、コメ生産者に行ったアンケート調査によると、約6割が今後も小売価格の下落が続くとみていることが分かった。消費者のコメ離れが続き、需給が締まらない。2018年産メドの生産調整(減反)廃止もにらみ、飼料米などへの転作や新たな販路の開拓に取り組む考えの生産者が多い。11月中旬から12月上旬に、主要な農業法人など253の生産者に調査し、172の回答を得た。回答者の作付面積は15㌶以上が74%で、規模の大きな生産者が中心。

農林水産省によると、10月のコメ小売価格は前年同月比7%安の5㌔1865円(消費税込み、全銘柄平均)で、約3年ぶりの安値だ。毎年の作柄が平年並みの前提で、減反廃止までの小売価格の見通しを聞いた。その結果、「下がる」が66%で、下げ幅は「1~2割未満が35%で、最も多かった。コメ離れに歯止めがかからず、国内消費の「減少傾向が続く」が90%だったことが背景にある。減反廃止後の価格も「下がる」が57%に達した。