外食業界の「デフレの勝ち組」が「負け組」に転落

外食業界の「デフレの勝ち組」が「負け組」に転落

一昨年あたりまで外食業界で「デフレの勝ち組」といわれた牛丼チェーン「すき家」を展開するゼンショーホールディングス(HD)、日本マクドナルドHD、居酒屋「和民」などを展開するワタミが「負け組」に転落した。日銀の大胆な金融緩和策を背景にしたアベノミクスの施策で、デフレ脱却の出口が見つかったと思われる段階を迎えた今、これらのかつてのデフレの勝ち組ご三家が、そろって赤字経営に陥ってしまったのだ。ゼンショーHDの2015年3月期の連結業績予想は最終75億円の、日本マクドナルドHDは14年12月期の連結決算予想は最終170億円の、ワタミの15年3月期の連結業績予想は最終30億円のそれぞれ赤字に転落する見通しだ。

この3社はデフレの時代に低価格を武器に同業他社を圧倒した。失速の原因は、各社それぞれの事情を抱えている。客離れが深刻な日本マクドナルド、ワタミ、そして店員離れが深刻なすき家、それぞれに立て直しは容易ではない。