関西の主要ホテル、東南アジアからの集客強化
関西の主要ホテルが東南アジアからの集客に力を入れている。政府は2013年7月にタイ、マレーシア向けのビザ免除に続き、インドネシア向けの免除が決まり、フィリピン、ベトナム向けも取得手続きを大幅に緩和することを決めている。こうした追い風を受け、各ホテルは現地の旅行会社との関係を強化したり、イスラム教徒に配慮した「ハラル認証」取得の食材によるメニューづくりで観光客誘致にしのぎを削っている。
リーガロイヤルホテルを運営するロイヤルホテルは、フィリピンとインドの旅行会社に日本への観光ツアーの組成を呼びかけるため、両国に担当者を初めて派遣する。当面、全宿泊客数に占める東南アジア客の比率を現在の2%から10%に引き上げる。
帝国ホテル大阪は、インドネシアに営業範囲を広げ、東南アジアからの宿泊客数を2年以内に2倍以上に増やす。阪急阪神ホテルズ、2014年早々にアジア方面の営業担当者を増員、誘客活動に動いている。
大阪市内の主要14ホテルの5月の稼働率は、前年同月比1.6%高の85.6%だった。20カ月連続の改善で、5月としては比較できる2008年以降で最高水準だ。東南アジアからの宿泊客増が押し上げ役となっている。