CO2で魚眠らせ長距離輸送の技術確立 マリンバイオ

CO2で魚眠らせ長距離輸送の技術確立 マリンバイオ

魚の輸送事業を手掛けるマリンバイオテクノロジー(福岡県宗像市)は、二酸化炭素を(CO2)を使い、生きた魚を17時間以上眠らせたまま輸送する技術を確立した、2016年春の実用化にこぎ着け、長距離輸送サービスなどを始める方針だ。独自の魚の催眠法による長距離輸送技術を前面にアピールし、居酒屋やすし店などに売り込み、2016年度に9億円の売り上げを見込む。
魚はCO2を吸い込むと麻酔がかかった状態になるが、そのままでは死んでしまう。そこで専用のコンテナを開発し、CO2濃度の高い海水に1㍃(マイクロは100万分の1)㍍以下の微細な酸素の気泡を送り込めるようにした。そのため酸素の気泡が海水中にとどまり、眠っている魚の酸欠を防ぐ仕組みだ。実証実験では17時間以上眠らせたまま、トラックに専用コンテナを積み込み、長距離輸送することに成功している。安全性も問題ないという。