高級養殖魚の飼料にミドリムシ粉末活用 石垣市
沖縄県石垣市。離島向けフェリー乗り場の近くにある同市の施設の水槽では、2013年12月からミドリムシの粉末をエサに5%混ぜて与える魚の養殖試験が行われている。「魚の食いつきがいい」。試験の主体の石垣市水産課の比嘉幸宏主事はこう打ち明ける。養殖している「スジアラ」は沖縄近海でとれる高級魚だ。上品な味の白身魚で、沖縄では1㌔当たり3000円前後で販売されている。だが、スジアラは成長が遅く、養殖には向かないとされてきた。
世界でも珍しいこのスジアラの養殖実験に、同市内で大規模な栽培施設を持つユーグレナ(東京都港区)がミドリムシの粉末を提供している。実験は養殖するスジアラを2つのグループに分け、一方は仏の配合飼料、もう一方は5%をミドリムシの粉末とした配合飼料を与える。15年末まで養殖を続けて、一匹500㌘まで成長させる計画だ。果たしてミドリムシの配合飼料を与えたグループの成長度合いに、どれくらいの効果が出るのかどうか、興味深い。