大阪府立視覚支援学校・高等部音楽科 70年の歴史に幕

大阪府立視覚支援学校・高等部音楽科 70年の歴史に幕

約70年にわたる歴史を持つ大阪府立視覚支援学校高等部(大阪市住吉区)の音楽科が3月9日、3年の辻本実里(みさと)さん(18)の卒業を最後に幕を閉じる。
同科は視覚障害がある生徒のための音楽教育機関として、これまで100人以上送り出してきた。だが、少子化や就職難から同科への入学者は減少。過去6年間でわずか2人にとどまり、大阪府は来年度の募集を取りやめた。
同校の募集停止により、28年度から視覚障害がある生徒のための特別支援学校高等部で音楽科を設置するのは、全国で京都府立盲学校(京都市)と筑波大学付属視覚特別支援学校(東京都)の2校のみとなる。このうち京都府立盲学校は21年度から入学者はおらず、28年度の入学予定者もいない。