米菓や味噌など加工用の原料になるコメが一段と値下がりしている。粒が小さく主食用に向かない「特定米穀」取引価格は現在1㌔当たり55円前後(無選別品)。高騰した1年前の3分の1程度になった。輸入米などに原料を切り替える動きが出て、需要が減少したことが響いた。
2013年産の特定米穀は13年秋に1㌔当たり90円程度で取引が始まった。170円程度だった12年産の高値を受け、農林水産省が13年春に備蓄米を加工原料用に販売。主食用米の値下がりで、外食店などが特定米穀を代替使用する動きも一服した。
一段と下落したのは「価格高騰時に輸入米に切り替えた需要家が戻らない」影響が大きいという。加工用に使うコメはほかにも、政府が輸入するミニマムアクセス(MA)米や、生産調整(減反)のために作る加工米がある。