アイリスが仙台の農業法人と提携しコメ卸売り

 生活用品製造卸のアイリスオーヤマ(仙台市)はコメの卸売事業に参入する。仙台市の農業生産法人と提携。東北の農家から仕入れたコメを精米し、2014年からホームセンターなどに販売する。
 アイリスが51%、農業生産法人の舞台ファームが49%をそれぞれ出資して新会社の「舞台アグリイノベーション」を4月中に設立する。資本金は5000万円。新会社は50億円を投じて仙台市内に精米工場を建設する。14年2月に稼働し、東北の農家や舞台ファームが生産したコメを精米する。15年度の年間精米能力は、日本人約40万人の消費量にあたる2万5000㌧になる見通し。
 精米後はアイリスがホームセンターを中心にコンビニエンスストアや外食チェーンに販売する。インターネット通販でも売り出す。一般的には常温で精米するのに対し、鮮度の低下を抑えられるセ氏15度程度の低温で配送まで管理する。「コシヒカリ」や「ササニシキ」「つや姫」などのブランド米をはじめ少なくとも20~30種類をそろえる。価格はスーパーと同等もしくは、やや高くなる見込み。15年度に100億円の売り上げを目指す。