ウナギの卸値2割安 稚魚の漁獲量回復で先安予想
7月29日の土用の丑(うし)を前に、ウナギの取引価格が下がっている。愛知県など主産地の卸値はこの1カ月間で2割下げた。2013年末から今年春にかけ養殖に使う稚魚(シラスウナギ)の漁獲量が、過去4年の不漁から一転、回復。先安を予想して、成長途中の細いウナギを出荷する動きが強まっている。
値下がりの中心となっているのが、1匹200㌘前後の細いウナギ。主産地の卸値は現在1㌔4200円程度。取引価格は新物が出回り始めた5月下旬から下げに転じた。需要のピークにあたる土用の丑に向け価格が上がるの例年のパターン。ところが、今年は余剰感から値下がりが進むのを恐れた養殖業者が細物の出荷を急いだ結果、例年とは大きく異なる値動きをみせている。