セブンイレブン向けコメ直接調達 木徳神糧
コメ卸大手の木徳神糧は、おにぎりや弁当に適した新品種のコメを生産者から直接調達し、セブン-イレブン・ジャパン向けに全量供給する。需要が拡大している中食に適したコメを、全国農業協同組合連合会(全農)を通さずに、流通コストを抑えて提供する。セブンイレブンは2年後にも販売を始めて高級米として普及を図りたい考え。
全農は一般的に7%の流通マージンを取る。全農を通さないことで収益力の改善にもつなげる。今回、木徳神糧は宇都宮大学が独自に開発した品種「ゆうだい21」をセブンイレブン向けに供給する。冷めても硬くならず、もちもちした食感と甘みがある。電子レンジで再加熱した後に食味の良さを再現できるという。
栃木県の農家とゆうだい21の栽培契約を結び、セブンイレブンの取引業者が食材を共同購入するための組織「日本デリカフーズ協同組合」に販売する。今秋収穫の新米から10㌧規模で試験的に取り扱いを開始する。5年後に500㌧に増やす計画だ。約200軒の農家の参加を目指している。セブンイレブンのコメの年間使用量は18万㌧強。これまで木徳神糧はセブンイレブン向けに国産ブランド米などを納入してきた。