早さ1/5倍 水産総研などアサリの新たな養殖法開発
水産総合研究センター増養殖研究所などは、アサリの新たな養殖法を開発した。カキ殻や砂利などを入れた網の袋で、海中を浮遊する幼生と呼ぶアサリの赤ちゃんを捕まえ、ある程度育ってから、かごに入れていかだから海中に吊るす。エサとなるプランクトンが多い環境で育つため、天然の1.5倍ほど早く成長する。減少傾向が続くアサリの資源回復に役立つとみており、全国の漁業者に広める考えだ。
同研究所と、三重県鳥羽市の若手漁業者が集まる浦村アサリ研究会や、三重県水産研究所などが共同開発した。ある程度育った稚貝をいかだから吊り下げる養殖法はあるが、幼生から育てる技術は初めてという。