小型鶏卵に引き合い 中食市場の拡大で需要増
鶏卵の小型志向が強まっている。以前は主力のMサイズより格下とされ、単価も安かったMSの引き合いが強まり、Mよりも高値で取り引きされることが増えている。鶏卵のサイズは農林水産省の規格で決められている。伝統的な取引の中心サイズはM(1個58㌘以上64㌘未満)と、一回り大きいLだった。
ところが、近年はMS(52㌘以上58㌘未満)への引き合いが急激に伸びている。生産比率の統計はないが、10年前にMとLが全体の約8割を占め、MSは1割程度だった。これに対し、現在はそれぞれ約7割、15%程度に変わっている。10年前にはあまり考慮されることのなかった中食市場の拡大が、MS鶏卵の需要の変化をもたらした。