「国際未来医療拠点」具体化目指す 大商が15年度事業計画
大阪商工会議所は3月30日、議員総会を開き、大阪都心への「国際未来医療拠点」形成などを柱とする2015年度事業計画を決定した。15年度は大阪活性化に向けた「千客万来都市OSAKAプラン」第2期(14~16年度)の2年目で、「メディカル・ポリス形成」など8プロジェクトの推進を継続する。新規事業として、先端医療機関などを大阪都心に集積し、世界最速での新薬・医療機器の承認・実用化を図る「国際未来医療拠点」の具体化を目指す。
日水 鳥取・境港市で銀ザケ加工品出荷量4割引き上げ
日本水産は銀ザケを加工した主力商品「境港サーモン」の出荷量を引き上げる。総額約20億円を投じ、鳥取県境港市に工場を新設。2015年度の出荷量を現在よりも4割多い年1000㌧にまで引き上げる。数年後にはさらにその倍の2000㌧にまで上積みする計画だ。
工場は水揚げ港の境港市の漁港に隣接して新設する。高い衛生管理が可能で、真空パックのための設備も整備。刺し身など生食向けの商品も生産できる。従来は焼き魚など加熱すtる用途向けのみを生産していた。新工場は子会社で銀ザケの養殖や加工販売を手掛ける弓ヶ浜水産(鳥取県境港市)の本社工場として4月1日から稼働させる計画だ。
富士通がオリックスなどと「スマート農業」事業
富士通は3月26日、静岡県磐田市でオリックス、種苗メーカーの増田採種場(静岡県磐田市)と「スマート農業」事業を立ち上げ、共同で推進すると発表した。IT(情報技術)を活用してハウス内の温度や湿度などをきめ細かく制御するほか、富士通の農業向けクラウドサービス「Akisai(秋彩)」で生産管理や会計管理ができるようにする。
4月1日付で富士通が準備会社を設立し、2015年後半の事業開始を目指す。計画が固まった段階で、富士通、オリックス、増田採種場の共同出資に移行する。新会社が約10㌶の用地を借りて、野菜の生産者や種苗のメーカーに生産設備を貸し出す。
用地面積の半分強に野菜を生産するハウスを設け、残りは種苗の試験栽培などの施設にする。野菜の生産者3社が参加し、まずはトマトやパプリカ、ケールを生産する。農業機械やバイオマス発電などを手掛ける企業の参加も見込む。
大阪・船場で4/5カレーラリー開催 開業45周年創業祭
大阪市中央区の船場センタービルで4月5日、スタンプを集めるとカレーの食材が当たる抽選会に参加できる「船場センタービル カレーラリー」が開かれる。参加無料。同ビルは中央大通りに面し、東横堀から堺筋、御堂筋をまたぐ東西1㌔に1~10号館が連結した商業ビル。
ラリーは午前10時スタート。各号館に設置されたスタンプ計10個を当日配布するシートに集め、1号館か10号館のゴールに持ち込むと先着1000人に「ハウスプライムバーモントカレー」をプレゼントする。カレーの材料(ジャガイモ、ニンジン、タマネギ)が当たる抽選会にも参加できる。大当たりなら牛肉もプレゼント。
同ビルは4月3~5日、開業45周年の大創業祭として、全館650店舗のセールを展開中。ほかにも、全国のふるさと物産販売などのイベントが予定されている。
クロマグロ”産みの親”はサバ 東京海洋大学が新養殖技術
サバにマグロの稚魚を産ませる養殖技術にいま、大きな期待が集まっている。東京海洋大学の吉崎悟朗教授らが、クロマグロの卵と精子になる生殖細胞をサバに移植する実験に成功し、今夏にも産卵する見通しとなった。クロマグロは成魚になるまで5年かかり、親となる魚の維持・管理には100㌔㌘の巨体を支える巨大ないけすが必要となる。一方、サバの成魚は体重300㌘程度で小型の水槽で飼える。1年で産卵できる。スペースや水槽を管理する労力、維持にかかるコストの大幅な削減が見込める。
実現の要となるのが卵や精子になるおおもとの「精原細胞」だ。オスの精子をつくる生殖細胞だが、メスの腹に移植すると卵をつくることを発見した。採取したマグロの生殖細胞をサバの腹に注射すると、精子や卵をつくる生殖腺が出す物質に引き寄せられて、サバの生殖腺の中に入っていった。そのままサバの体で成長すれば、マグロの精子や卵ができる。
ただ、サバが自分の精子と卵をつくると、マグロのものと混ざってしまう。そこで温度を変えて染色体の数を増やす手法などで、生殖機能をなくす不妊化技術をサバに施し、移植したマグロの生殖細胞だけが生き残るようにした。こうした技術が実り、サバをマグロの代理親に使うところまで研究が発展した。