賛否両論併記で都構想広報誌発行へ 市長が各会派に提案
大阪市の橋下徹市長は3月4日、賛成、反対の各派の主張と、主張に対するそれぞれの反論を載せる形で市として広報紙を発行する意向を明らかにした。同市長は開会中の市議会で、広報紙発行の予算審議の中で各会派に提案する。各派が一方的な主張をそのまま載せても議論がかみ合わず、有権者は判断のしようがないとの判断からだ。
近鉄除き前年上回る 2月大阪主要百貨店売上高
大阪の主要百貨店は3月2日、2月の売上高(速報値)を発表した。中国の春節(旧正月)の連休もあり外国人観光客向けが好調で、前年同月を上回る店が相次いだが、あべのハルカス(大阪市阿倍野区)に入る近鉄百貨店本店は、2013年6月の部分開業以来、初の前年割れとなった。
阪急百貨店梅田本店(大阪市北区)は、前年同月比7.7%増。春節で宝飾品など高級商品が売れた。国内客にはバレンタイン関連が好調で、春物の婦人服も伸びた。大丸は梅田店(同)が7.9%増、心斎橋店(同市中央区)が11.5%増。両店とも外国人向けが好調で、化粧品や高級バッグ、時計が売れた。近鉄本店は約4%のマイナス。外国人向けの免税売上高は約5倍に増えたが、前年同月に消費税増税前の駆け込みで高額商品が売れた反動が出たという。
JR西日本「エキマルシェ新大阪」3/4オープン
JR西日本は3月2日、新大阪駅在来線構内に4日オープンする駅ナカ商業施設「エキマルシェ新大阪」を報道陣に公開した。江崎グリコ、サントリーなど地元企業直営のアンテナショップや、大阪名物のたこ焼き、串カツの老舗など26店が並び、新たな観光スポットしてにぎわいそうだ。
目玉はここでしか替えない限定商品。日清食品が運営する「チキラーハウス」チキンラーメン味のソフトクリーム(378円)を提供。菓子メーカーのユーハイムはリンゴやなると金時を使った洋風たい焼き「なにわ鯛焼きパイ」(各248円)を販売する。日本茶の老舗、宇治園はクリームパンで有名な八天堂と共同開発した抹茶味と、ほうじ茶味の「くりーむパン」(各250円)を売り出す。サントリーは米バーボン「ジムビーム」の直営バーを出店する。江崎グリコは調理場を併設し、プリッツを応用した揚げたて菓子「プリッタ」を限定販売する。
店舗面積は2200平方㍍と、JR西日本管内の駅ナカ商業施設で最大規模。2016年春には全36店に拡大し、年間70億円の売り上げを目指す。
練り製品値上げ広がる 小売価格にも波及必至
練り製品メーカーの値上げ発表が相次いでいる。原料となるすり身の価格や人件費の上昇などがその要因だ。これまで練り製品は国内需要の減少などで、コスト圧迫要因にもめげず、値上げを見送ってきたメーカーが多かった。だが今回は、すでに値上げを発表した紀文食品(東京都中央区)や一正蒲鉾(新潟市)などのほか、中小メーカーにも値上げの動きが広がりつつある。したがって、店頭での小売価格への波及は必至とみられる。
練り製品の原料となり、製造コストの6割を占めるスケソウダラのすり身の価格は年2回、北米の加工会社と日本の商社が交渉する。2014年の秋漁まで3期連続で値上がりしている。韓国やフィーレ(3枚おろし)で流通する欧米などで、需要が高まっているためだ。その結果、北米産すり身の国内卸値は(陸上物2級)は1㌔㌘400~430円と前年同期比3~4割高い。
紀文食品は7年ぶりに3月1日から、ちくわやはんぺんなど魚肉練り製品を約5~15%値上げする。また一正蒲鉾も3月22日からの値上げを発表している。
農水省 スギ花粉症「治療米」を20年度にも販売へ
農林水産省は2020年度にも、スギ花粉症治療米の実用化を目指す。すでにベースとなるコメ品種は開発済み。薬事規制関連で厚生労働省、製薬会社などと連携を図りつつ、承認審査のための治験や製品開発を進めて販売につなげる。農業法人などで治療米を栽培する方法も検討する。スギ花粉症患者は国内3000万人以上いるといわれ、治療米が実用化されれば、消費量減少で価格下落が続くコメの高付加価値化や、休耕田対策にもつながりそうだ。
花粉症治療米の原理は、アレルギー原因となるスギ花粉成分をコメの中のタンパク質に注入し、抗原タンパク質として白米に蓄積させるもの。農業生物資源研究所が14年度までの委託研究でコメ品種を開発しており、マウスでの3週間投与でアレルギー反応が低減することも確認済みという。