15年産コメ生産目標6年連続減の751万㌧ 農水省方針
農林水産省は11月28日、コメの生産調整(減反)の前提となる2015年産主食用米の生産数量目標について、14年産米に比べ14万㌧少ない751万㌧とする方針を決めた。目標が全円を下回るのは6年連続。需要の減少や14年産米の価格下落を踏まえ、需給安定を図る。18年産米からの減反廃止に備え、過剰在庫の解消の目安となる「自主的取組参考値」も初めて設定し、15年産米は739万㌧とした。
14年度予測 関西マイナス成長に下方修正 15年上方修正
シンクタンクのアジア太平洋研究所(大阪市)は11月26日、2014年度の関西の実質域内成長率が前年度比0.1%減になるとの予測を発表した。0.9%増とした8月発表の前回予測から1.0ポイント下方修正した。消費増税に伴う駆け込み需要の反動減が、7~9月も想定以上に尾を引いた。機械や化学を中心に関西からの輸出額は伸びたが、物価上昇による民間支出の不調が景気を抑えると分析した。
一方、15年度の成長率予測は1.6%増から1.8%増へ0.2ポイント上方修正した。消費再増税が先送りされ、雇用や所得の環境が改善して物価上昇も緩やかになることで、民間支出が14年度に比べて増える見通しとなったため。関西を訪れる外国人観光客の消費も景気を下支えすると判断した。
学校図書館を拡充 学力向上へ大阪市長と教育委が協議
大阪市の教育施設について橋下徹市長と教育委員が話し合う協議会が11月25日、市役所であり、市立小中学校の図書館を大幅拡充する方針が固まった。橋下市長は「市の学校図書館は全国レベルでも低水準。学力向上の点からも力を入れる必要がある」と述べ、将来の予算化の考えを示した。
この日の協議会で大阪市教育委員会事務局は標準的な蔵書数を小学校で7000冊、中学校で8000冊と見積もった場合、現状では標準達成に年間約3億4000万円(3年計画)の経費がかかるとの試算を提示。橋下市長は「必要なものは、きちんと予算措置をする」とし、学校図書館の運営・管理のため、市民ボランティアも含めた人的サポート体制を整えると明らかにした。
近大 完全養殖クロマグロ3倍増産 豊田通商が協力
近畿大学は11月26日、卵から成魚まで人工育成する完全養殖のクロマグロ「近大マグロ」を増産すると発表した。提携関係にある豊田通商ののマグロ養殖子会社ツナドリーム五島(長崎県五島市)が近大と同じ飼育技法で成魚まで育てたマグロを近大マグロに認定。現在、年間2000匹の出荷量を2014年中に3000匹に、20年には3倍の6000匹に引き上げる計画だ。
近大と豊田通商は10年に提携。以後、産学連携で完全養殖クロマグロの量産化を目指してきた。増産分は近大が東京と大阪で運営するマグロ料理店のほか、百貨店でも販売する。帆塀や東南アジアなど海外展開も視野に入れる。